あなたの子ですよ ~王太子に捨てられた聖女は、彼の子を産んだ~【短編版】
「あら、大変」
「どうした?」
「おむつがパンパン。あなたのお洋服まで、濡れているわ」
「先ほどから冷たいと思っていたのだが」
「もう。そういうことは早く言いなさいよ」
ウリヤナに促されレナートは立ち上がった。
「ウリヤナ」
彼は愛する妻の名を呼ぶ。彼女はくりくりと目を見開いて見上げてきた。
その隙に唇を重ねる。
彼女は恥ずかしそうに、頬を染め上げた。
「クロヴィス殿には礼を言いたいくらいだな」
不思議そうに、彼女は首を傾げた。
「俺にウリヤナと子を授けてくれた」
「だけど、この子は」
――あなたの子ですよ?
ウリヤナがニッコリと微笑んでそう言った。

【完】
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