君と3ヶ月の思い出を

関係

今日は慧の家で晩御飯を頂くことになっている。昔からうちの親はパパは海外出張のママは、エリート社員みたいなので共働きで遅くまで帰ってこないから、慧の家でご飯を食べるのは当たり前みたいになっていた。
「おばさん！ただいまー」
「あら、おかえり〜。今日のメニューは月ちゃんの好きなハンバーグよ〜」
「やったー！！」
「慧おかえり」
「…ただいま」
中学3年の時ぐらいから慧は反抗期拗らせ中らしい、それは、別に慧も強くあたったりはしないらしいからおばさんもおじさんも反抗期だわ〜とか言ってなんか嬉しそうにしてた。いつも思ってしまう。『うらやましい』心の中では、いつも慧の家が羨ましかった。みていて微笑ましい家族。仲良しそうな家族。私の家だって仲が悪い訳では無い。むしろ仲がいい方だ。だけど、あんまり会えないのが寂しくて、わがまま言ったり、悪いことしても叱ってくれる親がいないことがさみしい、。
ポン
そんなことを思っていると、顔に出ていたのか慧が頭を撫でてきた。まただ、慧は優しすぎる。なんで私にそんなに優しいの？幼馴染だから？……きっとそう、
「準備にもうちょっとかかるから慧の部屋で休んでてちょうだい」
「お手伝いします！」
「アラアラ、嬉しいわ！でもいいのよ〜ゆっくりしててもらった方がおばさん安心するから！」
「じゃあお言葉に甘えて」
そういい慧の部屋に向かった
慧の部屋はいつ見ても綺麗でオシャレ、慧曰く親が、そういうの考えるの好きだから慧の部屋は慧の両親プロデュースらしい。何度も来た部屋に落ち着く匂い私はベットの近くに腰掛けた。慧は、お風呂に入っているらしい。慧が居ない部屋で1人。何をしたらいいのかいつも分からない。いつも私は慧とおしゃべりしたり、何かしらしているから1人の時間はいつも寂しく感じる。だけど…もしかしたらその時間ももうすぐ終わってしまうかもしれない。



「いやだな、」
そう言ったのとドアが開いたのはほぼ同時で私は少しびっくりしてしまった。聞かれたかな？慧を見るからに別に何も聞かれて居ないっぽい。ホッとしているのつかの間。慧は上半身裸だし、髪は濡れている。色気やばっ、そう思っていると慧は私のすぐ横に座って、髪を乾かし始めた。、、近っ。きっと私は無意識に慧の髪に手を伸ばしていたのだろう。慧の髪はふさふさで、綺麗な黒色をしている。最近は切っていないのだろうか伸びた慧の髪から水滴が落ちる。そこでハッとする
「ご、ごめん」
「ん？別に？」
そういい慧は私に頭を差し出してきた。はてなマークを頭に浮かべていると。
「髪、乾かして」
笑いそうになってしまった。昔からそうだ慧は少し甘えんぼで、ずるい。私は慧の髪を乾かし始めた。本当は、今日別れを言いに来た。ほとんど乾ききった慧の髪を触る。これくらいいいいよね、胸が苦しい、こんなにも近くにいるのに、離してしまえば消えてしまいそう。本当はそれを望んでいるのに、心の底ではまだ一緒にいたいって望んでしまう。あぁ私ってほんとに弱虫。慧と目が合う。笑ってみるがちゃんと笑えているか分からない。
「ねぇ、慧私、」
「ご飯よ〜」
ハッとした何をしているんだろう自分。こんなことしたら慧を困らせる。そう気持ちを落ち着かせまだ座ったままの慧に
「ご飯だっていこ？」
多分今回はしっかり笑えていると思う。今自分が何をしようとしてたか考えるだけで恐ろしい。自分は…