卒業式の告白を叶えたい元教え子に、こじらせ先生は溺愛される~再会は深愛の始まり
【元教え子との再会】
暑い夏も過ぎ、すっかり秋を感じる季節になった。
喫茶店の入り口から、お客さんが来たことを知らせるドアベルが鳴る。
「いらっしゃいませ」
そこには、濃紺のスーツを纏った背の高い男性が立っていた。
「どうぞ、ご案内します」
その人を席に案内して、お水とおしぼりを出すと、
「えっと、モーニングセット、ブレンドのアイスコーヒーで」
と、その男性は、メニューを見ながら注文をした。
朝はご近所の方も多いけど、スーツやオフィスカジュアルの会社員の人達も結構来る。
「奈菜、モーニングセット、ブレンドアイスね」
「はぁい」
最初の頃は、食事を運ぶのも怖々だったけど、今では慣れたものだ。
「お待たせしました」
私が順にテーブルに置いている間、その男性が私の顔をじっと見ているのが、横目で分かった。
視線を感じる・・・
な、何?私、何かしたっけ?
「もしかして・・・新庄、先生?」
「えっ?」
その声に男性の顔をじっと見ると、鼻筋が通った、奥二重で切れ長の爽やかな目元に見覚えがあった。
「もしかして、北見くん?」
黒髪でパーマが緩くかかった北見くん。
見つめられる目は、大人っぽくなったけど、あの頃と変わらない。
「やっぱりそうだ。眼鏡外してたから分からなかったけど、変わってないよ」
「コンタクトにしたからね。もう30過ぎちゃったし、変わったよ」
もう、あれから10年近くなるんだから・・・
「皆と、先生どうしてるんだろうって、心配してたんだ」
「学校辞めてから、すぐに引っ越ししたしね」
喫茶店の入り口から、お客さんが来たことを知らせるドアベルが鳴る。
「いらっしゃいませ」
そこには、濃紺のスーツを纏った背の高い男性が立っていた。
「どうぞ、ご案内します」
その人を席に案内して、お水とおしぼりを出すと、
「えっと、モーニングセット、ブレンドのアイスコーヒーで」
と、その男性は、メニューを見ながら注文をした。
朝はご近所の方も多いけど、スーツやオフィスカジュアルの会社員の人達も結構来る。
「奈菜、モーニングセット、ブレンドアイスね」
「はぁい」
最初の頃は、食事を運ぶのも怖々だったけど、今では慣れたものだ。
「お待たせしました」
私が順にテーブルに置いている間、その男性が私の顔をじっと見ているのが、横目で分かった。
視線を感じる・・・
な、何?私、何かしたっけ?
「もしかして・・・新庄、先生?」
「えっ?」
その声に男性の顔をじっと見ると、鼻筋が通った、奥二重で切れ長の爽やかな目元に見覚えがあった。
「もしかして、北見くん?」
黒髪でパーマが緩くかかった北見くん。
見つめられる目は、大人っぽくなったけど、あの頃と変わらない。
「やっぱりそうだ。眼鏡外してたから分からなかったけど、変わってないよ」
「コンタクトにしたからね。もう30過ぎちゃったし、変わったよ」
もう、あれから10年近くなるんだから・・・
「皆と、先生どうしてるんだろうって、心配してたんだ」
「学校辞めてから、すぐに引っ越ししたしね」