好きになってよ、俺のこと。
目の前の都輝くんの瞳は、いつの間にか漆黒からルビーのような赤色に変化していて。
彼の口からは、鋭い牙が見える。
う、うそでしょ。
やっぱり、私が目的だったの!?
制服のボタンをいくつか外され、露わになった私の首筋を見て、都輝くんはペロリと舌なめずりをする。
「やばい、亜実ちゃん。めちゃくちゃ甘い匂いがする。美味そうだなぁ」
都輝くんの熱い唇が、私の首筋に当てられる。
ペロッと何度か首を舐められ、肩が小さく震えた。
「……っ」
抵抗しようにも、男の子の力には当然敵わない。
どうしよう。私、このまま都輝くんに血を吸われちゃうの?
あんな鋭い牙に首を噛みつかれたら、絶対痛いに決まってる。
嫌だ、怖いよ。血なんて吸われたくない。