転生したらエルフの幼女でした。前世と同じように過ごしているだけなのに頑張り過ぎだと言われ、神童と呼ばれています。人間の国で王子の家庭教師をやらされる事になったけど、お菓子が美味しいので頑張ります。
第14話 光魔法……?
訓練場に大きな穴が空き、学園長が膝から崩れ落ちてしまった。
ちょっと気の毒なので、出来る事なら何とか直してあげたいけど、残念ながらそんな魔法は長老から教わっていない。
これが建物ではなくて、人や動物とかだったら治癒魔法で治せたかもしれないんだけどね。
「あ、でも、もしかしたら……」
試した事はないけど、可能性がなくもないかなーと思っていると……
「あの……僕、エドワードって言います。もしかして、ソフィアさんはあの穴を直せるんですか!?」
教室でキラキラした目を向けてきた少年が話し掛けてきた。
いやまぁ少年って言っても、高校生くらいにも見えるし、今の私の姿からすれば、お兄さんって感じなんだけどね。
「いえ、直せるかどうかはわからないけど、一応やってみようかなって思う魔法はあって……」
「す、凄い! 先程の風魔法も凄かったです! 是非とも頑張ってください!」
このエドワードって少年は、魔法が好きなのかな?
身長の小さな私に合わせてしゃがみ込み、わざわざ目線を合わせて話し掛けてきて……何というか、彼からすれば私なんて幼い子供なのに、敬意を感じる。
……と、それはさておき、天井の穴ね。
日本の体育館の天井くらいの高さがあるので、長老みたいに空を飛ぶ魔法が使えない私には、到底届かない。
だけど、天井という考え方ではなくて、あくまでこの建物の一部という考え方で……この魔法を使う!
『治癒』
訓練場の更衣室に何かの連絡用と思われる黒板があったのを思い出し、そこからチョークを借りてきたので、早速使用してみると……うん、発動はしたけどダメだった。
やっぱり治癒っていうと、生き物に対する効果よね。
なので、もう一つ試してみようと思うのが、これ!
『修復』
長老から修復魔法なんて教わっていないけど、やってみる価値はあるんじゃないかと思い、床に描いた修復の文字に魔力を込める!
すると、治癒魔法と同様に光り輝き、先程の竜巻ではがれかけていた床や壁、そして天井の大穴に光が集まっていく。
これは……いけるんじゃない!?
そう思ったところで光が消えてしまい、失敗かとも思ったけど……直ってる! あっという間に修復が終わったから、光が消えたんだ。
「わぁぁぁっ! 凄い! これがエルフの魔法なんですね!」
「え、えぇ。光魔法……かな。たぶん」
「先生! 学園長先生! 見てください! ソフィアさんが訓練場を直してくれましたよ!」
エドワードが、天井が元通りになったのに、未だに床へ突っ伏している学園長さんを起こすと……
「なっ!? 天井が……いや、床や壁も! というか、後日直そうと思っていた閲覧席の壊れた椅子まで直っている! こ、これをソフィアさんが!?」
「はい。凄い魔法でしたよ! 光が壊れている箇所に集まっていって……いやー、本当にソフィアさんの魔法は凄いです」
天井を始めとして、周囲を見渡した学園長が、どんどん元気になっていく。
この訓練場が使えないと、私も魔力のコントロールの実践が出来なくて困ってしまうし、教えてくれる学園長が落ち込んだままでも困るしね。
「学園長さん。これでわかりましたよね? 私は魔力のコントロールが出来ないんです」
「はい、よく分かりました。やはりソフィアさんは凄い……最高の魔法の使い手です!」
「いやあの、さっきまで何を見ていたんですか?」
あれだけ落ち込んでいた学園長さんが元に戻ったのは良かったけど、そこは戻らなくても良かったのに。
内心溜息を吐きつつ、改めて魔力のコントロールについて教えて欲しいと主張していく事にした。
ちょっと気の毒なので、出来る事なら何とか直してあげたいけど、残念ながらそんな魔法は長老から教わっていない。
これが建物ではなくて、人や動物とかだったら治癒魔法で治せたかもしれないんだけどね。
「あ、でも、もしかしたら……」
試した事はないけど、可能性がなくもないかなーと思っていると……
「あの……僕、エドワードって言います。もしかして、ソフィアさんはあの穴を直せるんですか!?」
教室でキラキラした目を向けてきた少年が話し掛けてきた。
いやまぁ少年って言っても、高校生くらいにも見えるし、今の私の姿からすれば、お兄さんって感じなんだけどね。
「いえ、直せるかどうかはわからないけど、一応やってみようかなって思う魔法はあって……」
「す、凄い! 先程の風魔法も凄かったです! 是非とも頑張ってください!」
このエドワードって少年は、魔法が好きなのかな?
身長の小さな私に合わせてしゃがみ込み、わざわざ目線を合わせて話し掛けてきて……何というか、彼からすれば私なんて幼い子供なのに、敬意を感じる。
……と、それはさておき、天井の穴ね。
日本の体育館の天井くらいの高さがあるので、長老みたいに空を飛ぶ魔法が使えない私には、到底届かない。
だけど、天井という考え方ではなくて、あくまでこの建物の一部という考え方で……この魔法を使う!
『治癒』
訓練場の更衣室に何かの連絡用と思われる黒板があったのを思い出し、そこからチョークを借りてきたので、早速使用してみると……うん、発動はしたけどダメだった。
やっぱり治癒っていうと、生き物に対する効果よね。
なので、もう一つ試してみようと思うのが、これ!
『修復』
長老から修復魔法なんて教わっていないけど、やってみる価値はあるんじゃないかと思い、床に描いた修復の文字に魔力を込める!
すると、治癒魔法と同様に光り輝き、先程の竜巻ではがれかけていた床や壁、そして天井の大穴に光が集まっていく。
これは……いけるんじゃない!?
そう思ったところで光が消えてしまい、失敗かとも思ったけど……直ってる! あっという間に修復が終わったから、光が消えたんだ。
「わぁぁぁっ! 凄い! これがエルフの魔法なんですね!」
「え、えぇ。光魔法……かな。たぶん」
「先生! 学園長先生! 見てください! ソフィアさんが訓練場を直してくれましたよ!」
エドワードが、天井が元通りになったのに、未だに床へ突っ伏している学園長さんを起こすと……
「なっ!? 天井が……いや、床や壁も! というか、後日直そうと思っていた閲覧席の壊れた椅子まで直っている! こ、これをソフィアさんが!?」
「はい。凄い魔法でしたよ! 光が壊れている箇所に集まっていって……いやー、本当にソフィアさんの魔法は凄いです」
天井を始めとして、周囲を見渡した学園長が、どんどん元気になっていく。
この訓練場が使えないと、私も魔力のコントロールの実践が出来なくて困ってしまうし、教えてくれる学園長が落ち込んだままでも困るしね。
「学園長さん。これでわかりましたよね? 私は魔力のコントロールが出来ないんです」
「はい、よく分かりました。やはりソフィアさんは凄い……最高の魔法の使い手です!」
「いやあの、さっきまで何を見ていたんですか?」
あれだけ落ち込んでいた学園長さんが元に戻ったのは良かったけど、そこは戻らなくても良かったのに。
内心溜息を吐きつつ、改めて魔力のコントロールについて教えて欲しいと主張していく事にした。