転生したらエルフの幼女でした。前世と同じように過ごしているだけなのに頑張り過ぎだと言われ、神童と呼ばれています。人間の国で王子の家庭教師をやらされる事になったけど、お菓子が美味しいので頑張ります。
第19話 甘い物が食べたいソフィア
今日の授業は、歴史と魔法理論と算術。
歴史の授業では、そんな事があったんだと、興味深く聞く事が出来たんだけど、魔法理論は昨日に引き続き首を傾げる内容で、算術に至っては……
「では、この三角形の面積を……ソフィアさん、分かりますか?」
「八」
「流石です! 三角形の面積は縦と横を……」
いやあの、簡単過ぎるんたけどっ!
この学校の生徒って高校生くらいよね?
百歩譲って中学生だとしても、内容が簡単過ぎるよね!?
魔法の学校だから、それ以外の教科は申し訳程度の授業しかやらないのかも!
そう考えると、さっきの歴史も小学校で習うような基礎の基礎なのよね?
……魔法だけでなく、他の教科も自習しないと!
その後も算術の授業は簡単な算数の問題ばかりを行い、当然ながら全て一瞬で解いていく。
「いやー、ソフィアさんは凄いですね。エルフは魔法以外の学問には興味がないと聞いていたのですが、これだけの問題を、全て一瞬で解けるとは」
「はぁ……」
「エルフの長老から、ソフィアさんは神童だと聞いておりましたが、その通りですね」
いやあの、この学校が魔法以外に力を入れていないからだと思うんだけど。
何だかなぁ……と思いながら授業が終わると、エドワードがニコニコしながら寄ってきた。
「ソフィアさん。では、僕の家へ行きましょうか」
「うん。こちらこそ宜しくお願いします」
ふふふ……シュークリーム。シュークリーム。
ケーキやマカロンもいいな。
パフェも捨て難い。
一体どんなスイーツが出て来るんだろう。
楽しみだなー!
「ソフィアさん。随分とご機嫌ですね」
「え? えへへ。いやー、エルフって食に関心が薄いのか、甘い物が欲しければハチミツを自分で探して採取するしかなくてねー。調味料だって、岩塩くらいしかなかったし」
「な、なるほど。ではパンケーキなどは避けた方が良いですかね。あれもハチミツを使っていたかと思いますし」
「別にハチミツが嫌いって訳じゃないよ? ただ、砂糖の類はなかったなーって思って。……あ! というか、私の事は気にしないでね。招待してもらうだけでありがたいし」
今回はエドワードの家のおやつを食べさせてもらう為だけに家へ行くっていう、私の見た目が子供だから許されるような訪問だしね。
スイーツを食べる以外に用事が無いし。
「ソフィアさん。では、こちらの馬車にお乗りください」
「はーい」
白を基調として、複雑な装飾が施された馬車に乗ると、
「お嬢様。お飲み物をどうぞ」
「あ、どうも……美味しいっ! 何ですか、これ?」
「こちらは、オレンジの果汁に砂糖水を加えたものになります」
馬車に乗っていたメイドさんが飲み物を出してくれたんだけど、よく冷えている上に甘味がある。
よくよく話を聞いて味わうと、要はオレンジジュースみたいな感じなんだけど、久しぶりすぎる味に夢中で、あっという間に飲み干してしまっていた。
「エドワード! ……すっごい美味しい!」
「喜んでいただいて何よりです。えっと、ではおかわりを……」
「ううん、大丈夫。私、そんなに食べられないから、スイーツの為に空けておくんだー!」
「あはは。わかりました」
それから、エドワードがいつもの魔法の質問を沢山してくるので、スイーツの事を考えながら適当に答え……馬車が停まる。
先にエドワードが降りて、降りようとする私に手を伸ばしてきた。
「ソフィアさん。どうぞ」
「? ……あ、ありがとう」
馬車に乗った事がなかったので、エスコートだってすぐに気付けなかったけど、エドワードの手を取って馬車を降りる。
「ソフィアさん。僕の家はこちらです」
「うわ……凄っ!」
馬車から降りて顔を上げると……何処かの王宮かな? って感じの、大きな屋敷があった。
歴史の授業では、そんな事があったんだと、興味深く聞く事が出来たんだけど、魔法理論は昨日に引き続き首を傾げる内容で、算術に至っては……
「では、この三角形の面積を……ソフィアさん、分かりますか?」
「八」
「流石です! 三角形の面積は縦と横を……」
いやあの、簡単過ぎるんたけどっ!
この学校の生徒って高校生くらいよね?
百歩譲って中学生だとしても、内容が簡単過ぎるよね!?
魔法の学校だから、それ以外の教科は申し訳程度の授業しかやらないのかも!
そう考えると、さっきの歴史も小学校で習うような基礎の基礎なのよね?
……魔法だけでなく、他の教科も自習しないと!
その後も算術の授業は簡単な算数の問題ばかりを行い、当然ながら全て一瞬で解いていく。
「いやー、ソフィアさんは凄いですね。エルフは魔法以外の学問には興味がないと聞いていたのですが、これだけの問題を、全て一瞬で解けるとは」
「はぁ……」
「エルフの長老から、ソフィアさんは神童だと聞いておりましたが、その通りですね」
いやあの、この学校が魔法以外に力を入れていないからだと思うんだけど。
何だかなぁ……と思いながら授業が終わると、エドワードがニコニコしながら寄ってきた。
「ソフィアさん。では、僕の家へ行きましょうか」
「うん。こちらこそ宜しくお願いします」
ふふふ……シュークリーム。シュークリーム。
ケーキやマカロンもいいな。
パフェも捨て難い。
一体どんなスイーツが出て来るんだろう。
楽しみだなー!
「ソフィアさん。随分とご機嫌ですね」
「え? えへへ。いやー、エルフって食に関心が薄いのか、甘い物が欲しければハチミツを自分で探して採取するしかなくてねー。調味料だって、岩塩くらいしかなかったし」
「な、なるほど。ではパンケーキなどは避けた方が良いですかね。あれもハチミツを使っていたかと思いますし」
「別にハチミツが嫌いって訳じゃないよ? ただ、砂糖の類はなかったなーって思って。……あ! というか、私の事は気にしないでね。招待してもらうだけでありがたいし」
今回はエドワードの家のおやつを食べさせてもらう為だけに家へ行くっていう、私の見た目が子供だから許されるような訪問だしね。
スイーツを食べる以外に用事が無いし。
「ソフィアさん。では、こちらの馬車にお乗りください」
「はーい」
白を基調として、複雑な装飾が施された馬車に乗ると、
「お嬢様。お飲み物をどうぞ」
「あ、どうも……美味しいっ! 何ですか、これ?」
「こちらは、オレンジの果汁に砂糖水を加えたものになります」
馬車に乗っていたメイドさんが飲み物を出してくれたんだけど、よく冷えている上に甘味がある。
よくよく話を聞いて味わうと、要はオレンジジュースみたいな感じなんだけど、久しぶりすぎる味に夢中で、あっという間に飲み干してしまっていた。
「エドワード! ……すっごい美味しい!」
「喜んでいただいて何よりです。えっと、ではおかわりを……」
「ううん、大丈夫。私、そんなに食べられないから、スイーツの為に空けておくんだー!」
「あはは。わかりました」
それから、エドワードがいつもの魔法の質問を沢山してくるので、スイーツの事を考えながら適当に答え……馬車が停まる。
先にエドワードが降りて、降りようとする私に手を伸ばしてきた。
「ソフィアさん。どうぞ」
「? ……あ、ありがとう」
馬車に乗った事がなかったので、エスコートだってすぐに気付けなかったけど、エドワードの手を取って馬車を降りる。
「ソフィアさん。僕の家はこちらです」
「うわ……凄っ!」
馬車から降りて顔を上げると……何処かの王宮かな? って感じの、大きな屋敷があった。