転生したらエルフの幼女でした。前世と同じように過ごしているだけなのに頑張り過ぎだと言われ、神童と呼ばれています。人間の国で王子の家庭教師をやらされる事になったけど、お菓子が美味しいので頑張ります。
第5話 魔法の本
『エルフの為の魔法基礎~入門編~』
そう! こういうの! こういう本を探していたのよっ!
そこまで分厚くない魔法の本を手に取り、最初のページから目を通してみる。
英語で書かれているけど、まぁ問題無く読めるレベルだ。
ただ、一章を使って長老が話してくれた魔力について説明していた。
「……まぁ体系的に書いてくれていたから分かり易かったけど、それはもう知っているのよね」
何か知らない事が書かれているかも! と、しっかり目を通したけど、読み飛ばしても良かったかも。
第二章に期待してページをめくり……「草魔法を使ってみよう!」という章タイトルを目にして、一気に三章へ飛ぶ事にした。
その第三章は、風魔法……もしかして、長老さんはこの本をなぞらえて私の魔法を教えていただけなの?
それとも、エルフは草魔法から始まって、次に風魔法を習得するというしきたりでもあるのだろうか。
あっという間に、本の後半に進んでしまい、若干不安に思いながら第四章へ。
「第四章は水魔法! やったね!」
使えるようになりたいのは光魔法っていうのに分類される治癒魔法だけど、水魔法は使えないので、ここからは本の順番通りに勉強していこうと思う。
「……えーっと、実際に水がある場所でやった方が上達が早いんだ。でも、どれくらいの量があれば良いんだろ? コップ一杯とかで良いのかな? それとも、池とか?」
この森の近くに池や川があれば良いんだけど……よく考えたら、もう夕方なので子供を森の外へ出してくれないだろう。
という訳で、コップに水をもらう事にした。
「お母さん。お水が欲しいんだけど……」
「うぅ……ソフィアちゃんがママって呼んでくれない」
「……ママ。お水が欲しいんだけど」
「はいはい、ちょっと待ってね」
イーリスさん……ちょっと面倒臭い人なのかな?
そんな事を思いながらも、水瓶から器に水を入れてくれたので、お水と本を持って家の前へ。
流石に、家の中で魔法の練習は怒られると思ったんだけど……早くしないと、日が暮れて本が読めなくなってしまう。
少し急ぎながら水魔法の章を読み、何も無いところから水を生み出す魔法を使ってみよう……って、何のために水を用意させたの!?
突っ込みどころ満載の本だけど、集中して書いてある通り水を絞り出すイメージを思い浮かべながら、魔力に干渉する。
「ウォーター」
おぉー! チョロチョロって感じだけど、水が出た!
だけどほんの少量で、コップに半分も注がれない感じだ。
「……この本によると、魔法ってイメージしながら魔力に干渉するって事なのよね? それなら、空気中にある水蒸気を冷却して液体にするイメージを持てばどうなるんだろう?」
という訳で、早速やってみよう。
水蒸気を気体から液体へ液化させる……理科の実験でやった事を想い描きながら、魔法を使用する。
「ウォーター」
私の言葉に応じて魔力に干渉し、目の前の空気中から水が出てた……って、待って!
出過ぎっ! 出過ぎだからっ!
ちょっとした滝みたいになってるってばっ!
「ん? 何か変な魔力を感じ……ソフィア!? これは水魔法か? 凄いじゃないか! 小川が出来る程の水が出ているぞ」
「パパ!? そんな事より、この水を止めてよっ!」
「はっはっは。それは、放っておいたらそのうち止まるさ。水魔法で出せる水は、大人でも水瓶くらい……って、これはいつ止まるんだ?」
「だから、大変な事になる前に止めてぇぇぇっ!」
お父さんが知らない魔法で私の水魔法に干渉して止めてくれたので、事なきを得たけど……エルフってのんびりし過ぎよね。
そう! こういうの! こういう本を探していたのよっ!
そこまで分厚くない魔法の本を手に取り、最初のページから目を通してみる。
英語で書かれているけど、まぁ問題無く読めるレベルだ。
ただ、一章を使って長老が話してくれた魔力について説明していた。
「……まぁ体系的に書いてくれていたから分かり易かったけど、それはもう知っているのよね」
何か知らない事が書かれているかも! と、しっかり目を通したけど、読み飛ばしても良かったかも。
第二章に期待してページをめくり……「草魔法を使ってみよう!」という章タイトルを目にして、一気に三章へ飛ぶ事にした。
その第三章は、風魔法……もしかして、長老さんはこの本をなぞらえて私の魔法を教えていただけなの?
それとも、エルフは草魔法から始まって、次に風魔法を習得するというしきたりでもあるのだろうか。
あっという間に、本の後半に進んでしまい、若干不安に思いながら第四章へ。
「第四章は水魔法! やったね!」
使えるようになりたいのは光魔法っていうのに分類される治癒魔法だけど、水魔法は使えないので、ここからは本の順番通りに勉強していこうと思う。
「……えーっと、実際に水がある場所でやった方が上達が早いんだ。でも、どれくらいの量があれば良いんだろ? コップ一杯とかで良いのかな? それとも、池とか?」
この森の近くに池や川があれば良いんだけど……よく考えたら、もう夕方なので子供を森の外へ出してくれないだろう。
という訳で、コップに水をもらう事にした。
「お母さん。お水が欲しいんだけど……」
「うぅ……ソフィアちゃんがママって呼んでくれない」
「……ママ。お水が欲しいんだけど」
「はいはい、ちょっと待ってね」
イーリスさん……ちょっと面倒臭い人なのかな?
そんな事を思いながらも、水瓶から器に水を入れてくれたので、お水と本を持って家の前へ。
流石に、家の中で魔法の練習は怒られると思ったんだけど……早くしないと、日が暮れて本が読めなくなってしまう。
少し急ぎながら水魔法の章を読み、何も無いところから水を生み出す魔法を使ってみよう……って、何のために水を用意させたの!?
突っ込みどころ満載の本だけど、集中して書いてある通り水を絞り出すイメージを思い浮かべながら、魔力に干渉する。
「ウォーター」
おぉー! チョロチョロって感じだけど、水が出た!
だけどほんの少量で、コップに半分も注がれない感じだ。
「……この本によると、魔法ってイメージしながら魔力に干渉するって事なのよね? それなら、空気中にある水蒸気を冷却して液体にするイメージを持てばどうなるんだろう?」
という訳で、早速やってみよう。
水蒸気を気体から液体へ液化させる……理科の実験でやった事を想い描きながら、魔法を使用する。
「ウォーター」
私の言葉に応じて魔力に干渉し、目の前の空気中から水が出てた……って、待って!
出過ぎっ! 出過ぎだからっ!
ちょっとした滝みたいになってるってばっ!
「ん? 何か変な魔力を感じ……ソフィア!? これは水魔法か? 凄いじゃないか! 小川が出来る程の水が出ているぞ」
「パパ!? そんな事より、この水を止めてよっ!」
「はっはっは。それは、放っておいたらそのうち止まるさ。水魔法で出せる水は、大人でも水瓶くらい……って、これはいつ止まるんだ?」
「だから、大変な事になる前に止めてぇぇぇっ!」
お父さんが知らない魔法で私の水魔法に干渉して止めてくれたので、事なきを得たけど……エルフってのんびりし過ぎよね。