妹の身代わりで嫁いだ姫は、ヤンデレなはずの皇王にとろ甘に溺愛される(旧 ヤンデレ皇王のつがいはデレ改革をお望みです ~加虐系ヤンデレはデレデレにデレチェンジ~)
「好きな宝石と言われても、すぐに思いつく物はないわ」
「おばば。シルディアは物欲ってのが無いんだ」
「そんなことないわよ」
「じゃあ今欲しいものは?」
「え? えっと、うーん……」
「ほら。ないだろ?」
「それは……」
「仲睦まじくて胸焼けしそうだよ。それじゃ、奥へおいで。気に入る宝石を見つけようじゃないか」
よっこいしょと腰を上げた老婦人がカウンターの奥にある引き戸を開ける。
扉の向こうには無駄な装飾は一切ないシンプルで品のいい部屋が広がっていた。
貴族邸の応接間かと見紛うほど質の良い家具が置かれている。
一番目を引くのは、中央に置かれたどっしりとしたソファーとローテーブルだ。
王城で使われるような一級品だと一目で分かる。
主役はその二つの家具なのだろう。周りの調度品は控えめなデザインの物ばかりだ。
店内との雰囲気の落差にシルディアは驚きのまま見比べてしまう。
「おばば。シルディアは物欲ってのが無いんだ」
「そんなことないわよ」
「じゃあ今欲しいものは?」
「え? えっと、うーん……」
「ほら。ないだろ?」
「それは……」
「仲睦まじくて胸焼けしそうだよ。それじゃ、奥へおいで。気に入る宝石を見つけようじゃないか」
よっこいしょと腰を上げた老婦人がカウンターの奥にある引き戸を開ける。
扉の向こうには無駄な装飾は一切ないシンプルで品のいい部屋が広がっていた。
貴族邸の応接間かと見紛うほど質の良い家具が置かれている。
一番目を引くのは、中央に置かれたどっしりとしたソファーとローテーブルだ。
王城で使われるような一級品だと一目で分かる。
主役はその二つの家具なのだろう。周りの調度品は控えめなデザインの物ばかりだ。
店内との雰囲気の落差にシルディアは驚きのまま見比べてしまう。