妹の身代わりで嫁いだ姫は、ヤンデレなはずの皇王にとろ甘に溺愛される(旧 ヤンデレ皇王のつがいはデレ改革をお望みです ~加虐系ヤンデレはデレデレにデレチェンジ~)
19.休息
シルディアは今、夜会の会場から少し離れた休憩室へ来ていた。
参加者がリラックスできるようにと装飾の控えめな室内。
けれども、控えめに飾られた花瓶や絵画は価値の分かる者が見れば、一目で一級品だと理解できるだろう。
竜が支えているデザインのローテーブルの前には紺色のソファーが備えられていた。
ずっしりとしたソファーに腰を沈め、天井を見上げる。
女神の彫刻が施された天井は、見ているだけで心が落ち着いた。
この場にいない、心がざわめく原因となった男にシルディアは文句を垂れる。
「オデルがあんな恥ずかしいことを真面目な顔で言うから悪いのよ……」
シルディアは一人にしてほしいとオデルにお願いして、休憩室へ入ったのだ。
じっと見つめるオデルの瞳から逃げてきたとも言う。
「そもそも顔が良すぎだわ。顔のいい人ならたくさん見てきたはずなのに、ペースを崩されてばかりで悔しい」
慈悲深い笑みで見下ろすフロージェ似の女神に語りかける。
「それにしても、オデルはなんで今の自分を好きになって欲しいなんて言ったのかしら。ねぇ?」
当たり前だが、問いかけても答えは返ってこない。
参加者がリラックスできるようにと装飾の控えめな室内。
けれども、控えめに飾られた花瓶や絵画は価値の分かる者が見れば、一目で一級品だと理解できるだろう。
竜が支えているデザインのローテーブルの前には紺色のソファーが備えられていた。
ずっしりとしたソファーに腰を沈め、天井を見上げる。
女神の彫刻が施された天井は、見ているだけで心が落ち着いた。
この場にいない、心がざわめく原因となった男にシルディアは文句を垂れる。
「オデルがあんな恥ずかしいことを真面目な顔で言うから悪いのよ……」
シルディアは一人にしてほしいとオデルにお願いして、休憩室へ入ったのだ。
じっと見つめるオデルの瞳から逃げてきたとも言う。
「そもそも顔が良すぎだわ。顔のいい人ならたくさん見てきたはずなのに、ペースを崩されてばかりで悔しい」
慈悲深い笑みで見下ろすフロージェ似の女神に語りかける。
「それにしても、オデルはなんで今の自分を好きになって欲しいなんて言ったのかしら。ねぇ?」
当たり前だが、問いかけても答えは返ってこない。