シリウスをさがして…
緊張するかしないか
商店街通りに入った洸と紬。
歩幅を合わせて、横に並ぶ。
繋ぎたくないのに強引に離さない手をジャケットのポケットの中に入れる。
手に汗をかいた。
何だか、いけないことをしているみたいで、罪悪感でいっぱいになっている。
なんで、今、紬はここにいるんだろうとどこで選択を間違ったのか振り返っていた。
女性の扱いに慣れていそうな仕草だった。何だか、変な汗で止まらない。
数分間、何も言えずに数十メートルの道を歩いた。
右側に小さな黒板が立てかけてあるレストランを見かけた。ハヤシオムライスとカレーがメインのお店だった。
看板には「太陽の下で…」と書かれていた。
「ここだよ。美味しそうじゃない?」
店の入り口にはオムライスメニューのサンプルが数点飾られていた。
とろりとかかったデミグラスソースやハヤシライスソースが本物のように美味しそうだった。
「うん。」
ガラガラとドアのベルが鳴る。ちょうどランチタイムでお客さんでいっぱいだった。
名前を書く表に「ミヤジマ 大人2名」と洸が記入した。
待合コーナーには、漫画本の棚や雑誌などが置いてあった。子供が待てるようになのかおもちゃも置いてあった。
「へぇー、ここのお店はファミリー層も狙っているんだね。」
2人は、木でできたベンチに座った。
「見てるところが違うね。さすがはバイトしてるだけでもある…。」
「いつもお店の研究はしてるよ。俺は、自分の店出すのが、夢だから。お客様にしか分からないお店の目線とかあるっしょ?」
「谷口家のお店はまだまだだね。キッズコーナーなんて無いから…。」
「コンセプトとか、誰に向けたお店にするかだよ。店長はどちらかといえばファミリーというよりは一般層だから。でも、お子様ランチ一応あるしね。あまり、注文入らないけど。おば様方が多いし。」
「そうだね。キッズコーナー作ってもいいのかもしれないよね。お父さんに言ってみるよ。」
「あ、でも、ほら、店長の考えもあるかもしれないから。無理強いできないし。参考程度にね。」
待合コーナーでお店の話で盛り上がっていると、順番が来たのかウェイターが声をかけた。
「2名でお待ちのミヤジマ様はいらっしゃいませんか?」
「あ、はい。」
2人は席を立ってウェイターの誘導にしたがった。
ちょうど開いていたのは窓際の席だった。街の大通りをみることができる。
「ご注文が決まりましたら、お呼びください。」
メニューとお冷、おしぼりを渡されると洸は丁寧に2枚あるメニューの1枚を差し出した。
「はい、お好きなものをどうぞ。」
「え…洸さんはどうするんですか?」
メニューを受け取り、どれにするか迷った。
「俺は…ハヤシオムライスのサラダとスープ付きのランチセットかな。紬ちゃんは好きなの頼みなよ。合わせなくてもいいから。」
プラスチックでできたメニューをじっとにらめっこする紬。
決めかねるようだ。
「むー…。」
「むーって…。決まらない?」
こう言う時、陸斗はしりとりを始める。洸は変に真面目に解釈されて、すこしご不満だった。
いじられることが実は好きだったりする。
「何で迷ってるの?」
「オムハヤシとカレー、あと、パスタつきのほう。」
「い、いや、それ全メニューだし。選んでないよ。ここの看板メニューはオムハヤシよ?」
「んじゃ、それで。」
「え?いきなりあっさりだね。まぁいいけど。ランチセットでいい?」
「はい。お願いします。」
洸は、慣れたようにウエイターを呼んで注文した。そこは陸斗と同じで率先してやってくれるようだった。
従兄弟同士ということもあり、どこかシンクロする部分もあった。紬が見ていても分かった。
水を飲みながら
「洸さん、陸斗先輩と似てますよね。」
「まあ、多少ね。俺ら、従兄弟だし。でも、年は3つ違うよ。陸斗は18でしょう。俺は21歳だし。お互い男兄弟いなかったから、会うたびに遊びによく行っていたよ。そういや、紬ちゃん、俺の妹と同じ年なのよ。でも、大人っぽいよね。ダメだ、深月はいつまでも子供っぽくて…。」
「それは妹だと思うからじゃないですか? うちの弟もああ見えて結構子供っぽいですよ。一緒に働いててわかりますよね。別に私は大人じゃないです。静かなだけです。」
「あぁ、拓人のこと? 確かにそうかも。仕事の合間みて、ゲームの話ばっかりふってくるからな。でも、お手伝いって分かってても頑張ってやってると思うよ。弟くん。こちらも助かるし。」
「弟のことながら、ありがとうございます。」
自分のことではないのに、紬は嬉しかった。少し顔を赤らめた。
そんな談笑している姿を目撃していた人が商店街通路からのぞいていた。
ちょうど窓際に座っていたため、誰と誰が話しているか露骨に見えていた。
「なぁ、今日もゲーセン行くっしょ?」
「…あぁ。ちょ、待って。」
隆介と輝久が2人で出かけていた。
輝久がしっかりと紬と洸が食事をしているところを目撃した。それに、隆介も一緒になって見ていた。
「あ、あれ、宮島洸さんじゃない? 輝久は知らないんだっけか。紬ちゃんのお店のアルバイトしている大学生よ。危なく美嘉を取られそうに…。」
「そうなの?洸さんか。」
遠くから見て,意外にも紬は笑顔で接していることに苛立ちを,隠せない輝久。
陸斗と交際してるのに紬は何を考えているんだと納得できなかった。
「本当何考えてるかわからないよ。」
嫉妬心が強く出る。
輝久の何かのスイッチが入った。
歩幅を合わせて、横に並ぶ。
繋ぎたくないのに強引に離さない手をジャケットのポケットの中に入れる。
手に汗をかいた。
何だか、いけないことをしているみたいで、罪悪感でいっぱいになっている。
なんで、今、紬はここにいるんだろうとどこで選択を間違ったのか振り返っていた。
女性の扱いに慣れていそうな仕草だった。何だか、変な汗で止まらない。
数分間、何も言えずに数十メートルの道を歩いた。
右側に小さな黒板が立てかけてあるレストランを見かけた。ハヤシオムライスとカレーがメインのお店だった。
看板には「太陽の下で…」と書かれていた。
「ここだよ。美味しそうじゃない?」
店の入り口にはオムライスメニューのサンプルが数点飾られていた。
とろりとかかったデミグラスソースやハヤシライスソースが本物のように美味しそうだった。
「うん。」
ガラガラとドアのベルが鳴る。ちょうどランチタイムでお客さんでいっぱいだった。
名前を書く表に「ミヤジマ 大人2名」と洸が記入した。
待合コーナーには、漫画本の棚や雑誌などが置いてあった。子供が待てるようになのかおもちゃも置いてあった。
「へぇー、ここのお店はファミリー層も狙っているんだね。」
2人は、木でできたベンチに座った。
「見てるところが違うね。さすがはバイトしてるだけでもある…。」
「いつもお店の研究はしてるよ。俺は、自分の店出すのが、夢だから。お客様にしか分からないお店の目線とかあるっしょ?」
「谷口家のお店はまだまだだね。キッズコーナーなんて無いから…。」
「コンセプトとか、誰に向けたお店にするかだよ。店長はどちらかといえばファミリーというよりは一般層だから。でも、お子様ランチ一応あるしね。あまり、注文入らないけど。おば様方が多いし。」
「そうだね。キッズコーナー作ってもいいのかもしれないよね。お父さんに言ってみるよ。」
「あ、でも、ほら、店長の考えもあるかもしれないから。無理強いできないし。参考程度にね。」
待合コーナーでお店の話で盛り上がっていると、順番が来たのかウェイターが声をかけた。
「2名でお待ちのミヤジマ様はいらっしゃいませんか?」
「あ、はい。」
2人は席を立ってウェイターの誘導にしたがった。
ちょうど開いていたのは窓際の席だった。街の大通りをみることができる。
「ご注文が決まりましたら、お呼びください。」
メニューとお冷、おしぼりを渡されると洸は丁寧に2枚あるメニューの1枚を差し出した。
「はい、お好きなものをどうぞ。」
「え…洸さんはどうするんですか?」
メニューを受け取り、どれにするか迷った。
「俺は…ハヤシオムライスのサラダとスープ付きのランチセットかな。紬ちゃんは好きなの頼みなよ。合わせなくてもいいから。」
プラスチックでできたメニューをじっとにらめっこする紬。
決めかねるようだ。
「むー…。」
「むーって…。決まらない?」
こう言う時、陸斗はしりとりを始める。洸は変に真面目に解釈されて、すこしご不満だった。
いじられることが実は好きだったりする。
「何で迷ってるの?」
「オムハヤシとカレー、あと、パスタつきのほう。」
「い、いや、それ全メニューだし。選んでないよ。ここの看板メニューはオムハヤシよ?」
「んじゃ、それで。」
「え?いきなりあっさりだね。まぁいいけど。ランチセットでいい?」
「はい。お願いします。」
洸は、慣れたようにウエイターを呼んで注文した。そこは陸斗と同じで率先してやってくれるようだった。
従兄弟同士ということもあり、どこかシンクロする部分もあった。紬が見ていても分かった。
水を飲みながら
「洸さん、陸斗先輩と似てますよね。」
「まあ、多少ね。俺ら、従兄弟だし。でも、年は3つ違うよ。陸斗は18でしょう。俺は21歳だし。お互い男兄弟いなかったから、会うたびに遊びによく行っていたよ。そういや、紬ちゃん、俺の妹と同じ年なのよ。でも、大人っぽいよね。ダメだ、深月はいつまでも子供っぽくて…。」
「それは妹だと思うからじゃないですか? うちの弟もああ見えて結構子供っぽいですよ。一緒に働いててわかりますよね。別に私は大人じゃないです。静かなだけです。」
「あぁ、拓人のこと? 確かにそうかも。仕事の合間みて、ゲームの話ばっかりふってくるからな。でも、お手伝いって分かってても頑張ってやってると思うよ。弟くん。こちらも助かるし。」
「弟のことながら、ありがとうございます。」
自分のことではないのに、紬は嬉しかった。少し顔を赤らめた。
そんな談笑している姿を目撃していた人が商店街通路からのぞいていた。
ちょうど窓際に座っていたため、誰と誰が話しているか露骨に見えていた。
「なぁ、今日もゲーセン行くっしょ?」
「…あぁ。ちょ、待って。」
隆介と輝久が2人で出かけていた。
輝久がしっかりと紬と洸が食事をしているところを目撃した。それに、隆介も一緒になって見ていた。
「あ、あれ、宮島洸さんじゃない? 輝久は知らないんだっけか。紬ちゃんのお店のアルバイトしている大学生よ。危なく美嘉を取られそうに…。」
「そうなの?洸さんか。」
遠くから見て,意外にも紬は笑顔で接していることに苛立ちを,隠せない輝久。
陸斗と交際してるのに紬は何を考えているんだと納得できなかった。
「本当何考えてるかわからないよ。」
嫉妬心が強く出る。
輝久の何かのスイッチが入った。