ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
第一王子が婚約破棄をしたからこそ、聖女エミがガシュバイフェンに来たのは確かだ。しかし、だからと言って、エミをこっぴどい目に遭わせた第一王子を許すことはできない。――しかしまあ、婚約破棄後の聖女エミを下賜する先として、このディル・K・ソーオンを選んだことに関しては感謝してやらないこともないが。
ディルは軽く咳払いをした。
「……お前は優しすぎて心配になる。もう少し、利己的になってくれ」
「はにゃ? リコテキってなーに?」
「わがままを言ってもいいということだ」
「やだぁ、もうこれ以上わがままは言えないよぉ~。今でもハクシャクにはすごく良くしてもらってるんだから」
「しかし、何かあるだろう。その、欲しいものとか、私にやってほしいこととか……」
「うーん、もっとこうやって一緒にデートしてほしいなあ、とか……? こういうのじゃだめ?」
「ヴッ……」
エミに急に上目遣いでねだられ、ディルは自分の胸をおさえた。不意打ちである。
急に胸をおさえてうずくまったディルに、エミは驚いてオロオロと手を伸ばし、ディルの背中をなでた。
「えっ、ハクシャク大丈夫!?」
ディルは軽く咳払いをした。
「……お前は優しすぎて心配になる。もう少し、利己的になってくれ」
「はにゃ? リコテキってなーに?」
「わがままを言ってもいいということだ」
「やだぁ、もうこれ以上わがままは言えないよぉ~。今でもハクシャクにはすごく良くしてもらってるんだから」
「しかし、何かあるだろう。その、欲しいものとか、私にやってほしいこととか……」
「うーん、もっとこうやって一緒にデートしてほしいなあ、とか……? こういうのじゃだめ?」
「ヴッ……」
エミに急に上目遣いでねだられ、ディルは自分の胸をおさえた。不意打ちである。
急に胸をおさえてうずくまったディルに、エミは驚いてオロオロと手を伸ばし、ディルの背中をなでた。
「えっ、ハクシャク大丈夫!?」