ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
森の中で巨大な影が蠢いている。鱗のようなものが、テラテラと光を放っていた。そのしなやかな動きは、蛇や蜥蜴を彷彿させる。
その巨大な生物の正体を確認しようとディルが身を乗り出した刹那、その大きな影はいきなり真上に飛んだ。大きな翼が、ゴウン、ゴウンと豪快な音を立てながら羽ばたく。
ディルの顔から血の気が引いた。
「あの鱗に覆われた巨躯は……。まさか、……ドラゴンかッ!? 神代の伝説ではなかったというのか……!」
「えええ、ドラゴン!? この世界そんな激ヤバなヤツもいたの!?」
エミは頭を抱えて悲鳴をあげる。ディルは舌打ちをした。せっかく楽しい時間を過ごしていたのに、全て台無しだ。
「クッ、ドラゴンは三日三晩で万里を飛ぶと聞くが……」
ドラゴンは、悠然と羽ばたくと南の方へ飛んでいく。
ディルは息を飲んだ。
「ヤツが飛んでいった方角は……。これはまずい、かなりまずいぞ……。狙いは首都か!」
ディルは唸るように呟く。つかの間の平穏は、脆くも砕け散った。
その巨大な生物の正体を確認しようとディルが身を乗り出した刹那、その大きな影はいきなり真上に飛んだ。大きな翼が、ゴウン、ゴウンと豪快な音を立てながら羽ばたく。
ディルの顔から血の気が引いた。
「あの鱗に覆われた巨躯は……。まさか、……ドラゴンかッ!? 神代の伝説ではなかったというのか……!」
「えええ、ドラゴン!? この世界そんな激ヤバなヤツもいたの!?」
エミは頭を抱えて悲鳴をあげる。ディルは舌打ちをした。せっかく楽しい時間を過ごしていたのに、全て台無しだ。
「クッ、ドラゴンは三日三晩で万里を飛ぶと聞くが……」
ドラゴンは、悠然と羽ばたくと南の方へ飛んでいく。
ディルは息を飲んだ。
「ヤツが飛んでいった方角は……。これはまずい、かなりまずいぞ……。狙いは首都か!」
ディルは唸るように呟く。つかの間の平穏は、脆くも砕け散った。