ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
伯爵、決意する!
伝説のドラゴンの登場で、ディルとエミのデートは当然ながら中止になった。
「そこの衛兵!急ぎ伝令をせよ!伝説のドラゴンが出現し、首都方面に向かった。私は至急首都へ飛ばねばならぬ。国境に見回りに行っている辺境騎士団の魔導士たちをすぐに呼び戻せ! 転移魔法の準備だ!」
ディルはたまたま通りかかった衛兵たちに矢継ぎ早に指示を出す。どの指示も明瞭で的確だ。衛兵たちは慌てて敬礼をすると、命令を受け、脱兎のごとく走り去って行った。
衛兵たちを見送ると、ディルとエミは待たせていた馬車に飛び乗る。馬車はすぐに郊外の屋敷へと走り出した。
「ハクシャク、ドラゴンを倒しに首都に行くの? あたしも行く!」
「ダメだ。おそらく、あのドラゴンは100年に一度の災禍だ」
「じゃあなおさら聖女エミたその出番じゃん! 100年に一度の災禍って聖女が何とかするもんなんでしょ?」
「お前は、聖女としてすでに理不尽なほどに危険な目にあってきた。これ以上、危険な目にあわせたくない。私はお前を守りたいんだ」
「そこの衛兵!急ぎ伝令をせよ!伝説のドラゴンが出現し、首都方面に向かった。私は至急首都へ飛ばねばならぬ。国境に見回りに行っている辺境騎士団の魔導士たちをすぐに呼び戻せ! 転移魔法の準備だ!」
ディルはたまたま通りかかった衛兵たちに矢継ぎ早に指示を出す。どの指示も明瞭で的確だ。衛兵たちは慌てて敬礼をすると、命令を受け、脱兎のごとく走り去って行った。
衛兵たちを見送ると、ディルとエミは待たせていた馬車に飛び乗る。馬車はすぐに郊外の屋敷へと走り出した。
「ハクシャク、ドラゴンを倒しに首都に行くの? あたしも行く!」
「ダメだ。おそらく、あのドラゴンは100年に一度の災禍だ」
「じゃあなおさら聖女エミたその出番じゃん! 100年に一度の災禍って聖女が何とかするもんなんでしょ?」
「お前は、聖女としてすでに理不尽なほどに危険な目にあってきた。これ以上、危険な目にあわせたくない。私はお前を守りたいんだ」