ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「そんな不満そうな顔をするな。お前は、ここでゆったりと私の帰りを待っていてくれるだけでいい。私はガシュバイフェンを、そしてサンクトハノーシュ王国を守り抜く」
ディルはそう言って、なおも不満そうな顔のエミの額に優しく触れるか触れないかのキスをする。
メアリーは仰天のあまり小さく悲鳴をあげ、セバスチャンは目を丸くして息を飲んだ。
「ディルさまが、聖女様にキスを……ッ!? しかも人前で……ッ」
「うるさいぞ外野!」
「ヒエッ!! せ、セバスチャンめはなにも見ておりませんゆえ!!」
セバスチャンはアワアワと手をバタバタさせる。
一方のメアリーは信じられない気持ちでいた。まさかあの冷血伯爵たるディルが、婚約者を相手に恋人にささやくようなことを言うなんて想像だにしていなかったのだ。
(伯爵様ったら、悪魔に誰かと魂ごとすりかえられたんじゃないのかしら……)
あらぬ疑いまでかけられている始末である。
額にキスをされたエミは少し驚いた顔をしたあと、照れたようにはにかんだ。
「えへへ、守られるのって悪くないかも……」
ディルはそう言って、なおも不満そうな顔のエミの額に優しく触れるか触れないかのキスをする。
メアリーは仰天のあまり小さく悲鳴をあげ、セバスチャンは目を丸くして息を飲んだ。
「ディルさまが、聖女様にキスを……ッ!? しかも人前で……ッ」
「うるさいぞ外野!」
「ヒエッ!! せ、セバスチャンめはなにも見ておりませんゆえ!!」
セバスチャンはアワアワと手をバタバタさせる。
一方のメアリーは信じられない気持ちでいた。まさかあの冷血伯爵たるディルが、婚約者を相手に恋人にささやくようなことを言うなんて想像だにしていなかったのだ。
(伯爵様ったら、悪魔に誰かと魂ごとすりかえられたんじゃないのかしら……)
あらぬ疑いまでかけられている始末である。
額にキスをされたエミは少し驚いた顔をしたあと、照れたようにはにかんだ。
「えへへ、守られるのって悪くないかも……」