ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
王子、提案する!
サンクトハノーシュ王国の中心たる白亜の城の絢爛豪華なエントランスの魔法陣が急に輝きだしたのは、星が輝く真夜中のことだった。
たまたまエントランスを通りかかった二人の衛兵が、異変に気づいて顔を見合わせる。
「こんな夜中に、どなたでしょうか……」
「分からん。特に訪問の予定は入っていなかったはずだが……。とにかくお迎えしなければ」
この王宮のエントランスにある転移魔法専用の魔法陣は、王族に認められた特別な貴族しか使用ができない。そのため、この魔法陣が光り出す、ということはすなわちこの国の要人が現れるという合図である。
胸に手を当て、衛兵たちは真夜中の訪問者の出現を待つ。
やがてひときわ明るく魔法陣が輝き――……
「このあんぽんたんッ、この、この……、あんぽんたんッッ!!」
「や~~ん、ハクシャクって悪口のレパートリー少なめなタイプなんだ♡ かわゆす~」
現れたのはやたら騒々しい一組の男女だった。背の高い男は猛烈に怒った顔をしており、一方の女は天真爛漫に笑っている。
ベテランのほうの衛兵がハッとした顔をした。
たまたまエントランスを通りかかった二人の衛兵が、異変に気づいて顔を見合わせる。
「こんな夜中に、どなたでしょうか……」
「分からん。特に訪問の予定は入っていなかったはずだが……。とにかくお迎えしなければ」
この王宮のエントランスにある転移魔法専用の魔法陣は、王族に認められた特別な貴族しか使用ができない。そのため、この魔法陣が光り出す、ということはすなわちこの国の要人が現れるという合図である。
胸に手を当て、衛兵たちは真夜中の訪問者の出現を待つ。
やがてひときわ明るく魔法陣が輝き――……
「このあんぽんたんッ、この、この……、あんぽんたんッッ!!」
「や~~ん、ハクシャクって悪口のレパートリー少なめなタイプなんだ♡ かわゆす~」
現れたのはやたら騒々しい一組の男女だった。背の高い男は猛烈に怒った顔をしており、一方の女は天真爛漫に笑っている。
ベテランのほうの衛兵がハッとした顔をした。