ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「思ったこと言っただけだもーん♡ とりにかく、ハクシャクが今さらなにを言ったって、あたしはゼッタイ帰らないから!」
そういうと、エミはぎゅっとディルの腕にしがみついた。不意打ちのような形でエミの柔らかな胸の膨らみがぎゅっとディルの二の腕に押し付けられ、ディルは顔を真っ赤にして硬直する。
「なっ……、ひっ、人前でそれは……っ」
「誰だ、こんな大変な時に騒ぐのは! 少し静かにできないのか?」
ディルが文句を言い終わる前に、若い男のヒステリックな声がエントランスに響き渡った。衛兵二人が、階上を見上げ、慌てて片膝をつく。
「こ、この声は、第一王子のエリック様!」
「そこの衛兵二人組! なにこんな大変な状況のさなかに油を売っているんだ。さっさと仕事に戻れ! ……なんだ、魔力の形跡を感じるが、こんな夜中に誰か来たのか……って、そこにいる見覚えのあるツインテールはまさか、聖女エミか!?」
エントランスにつながる大きな階段から、緋色のマントをひるがえして降りてきたのは第一王子であり、エミの元婚約者であるエリックだった。衛兵二人は慌てて命令通り持ち場に戻って行く。
そういうと、エミはぎゅっとディルの腕にしがみついた。不意打ちのような形でエミの柔らかな胸の膨らみがぎゅっとディルの二の腕に押し付けられ、ディルは顔を真っ赤にして硬直する。
「なっ……、ひっ、人前でそれは……っ」
「誰だ、こんな大変な時に騒ぐのは! 少し静かにできないのか?」
ディルが文句を言い終わる前に、若い男のヒステリックな声がエントランスに響き渡った。衛兵二人が、階上を見上げ、慌てて片膝をつく。
「こ、この声は、第一王子のエリック様!」
「そこの衛兵二人組! なにこんな大変な状況のさなかに油を売っているんだ。さっさと仕事に戻れ! ……なんだ、魔力の形跡を感じるが、こんな夜中に誰か来たのか……って、そこにいる見覚えのあるツインテールはまさか、聖女エミか!?」
エントランスにつながる大きな階段から、緋色のマントをひるがえして降りてきたのは第一王子であり、エミの元婚約者であるエリックだった。衛兵二人は慌てて命令通り持ち場に戻って行く。