ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
ドラゴン、現る!
声がした方に目を向けたエミが、歓声をあげる。エントランスに現れたのは、漆黒の髪をした若い女だった。女は猛スピードでエントランスを突っ切ると、ディルを押しのけ、エミにふわりと抱きつく。
「エミたそ~~っ! すっごく会いたかった! 衛兵さんたちから、エミたそが転移魔法で首都に来たって報告があったから急いで来たんだよ!」
急に現れた女は、ひたすらエミを撫で、愛でまくったあと、ジトっとした目でエリックを見る。急に視線を送られたエリックはたじたじした。
「な、なんだよ、その何か言いたげな瞳は!」
「よりにもよって、こんなにエミたそに会いたかった私に会う前に第一王子との再会が先なんて……。エミたそ、かわいそう……」
「お、俺だってこうやって会ったのは偶然だ! トイレに向かう途中に騒がしいから様子を見にきたら、こいつらがここに……」
「うるさいわよ! グダグダ言う前にまずは土下座して『存在してごめんなさい』くらいは言ったらどうなの?」
「だんだん言いがかりが雑になってないか!? チッ、あの衛兵ども、この性悪女に報告するなんて、余計な真似を……」
「エミたそ~~っ! すっごく会いたかった! 衛兵さんたちから、エミたそが転移魔法で首都に来たって報告があったから急いで来たんだよ!」
急に現れた女は、ひたすらエミを撫で、愛でまくったあと、ジトっとした目でエリックを見る。急に視線を送られたエリックはたじたじした。
「な、なんだよ、その何か言いたげな瞳は!」
「よりにもよって、こんなにエミたそに会いたかった私に会う前に第一王子との再会が先なんて……。エミたそ、かわいそう……」
「お、俺だってこうやって会ったのは偶然だ! トイレに向かう途中に騒がしいから様子を見にきたら、こいつらがここに……」
「うるさいわよ! グダグダ言う前にまずは土下座して『存在してごめんなさい』くらいは言ったらどうなの?」
「だんだん言いがかりが雑になってないか!? チッ、あの衛兵ども、この性悪女に報告するなんて、余計な真似を……」