ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「――ッ、この最低男! 優しいエミたそにどうしてそんなヒドいこと言えるのよ!」
烈火のごとく怒り、エリックに詰め寄るサクラを止めたのは、エミだった。
「サクぴ、大丈夫だよ。あたしまた力の加減ができなくて、びっくりさせちゃったっぽい? もー、またやっちゃったよ~。あたし、やっぱバカだからさあ。ホント、ごめんね?」
「エミたそが謝ることなんてないよ! エミたそは、この国をまた救ってくれたんだよ!? 本当は、いっぱい感謝されて崇められて、大事にされなきゃダメなのにっ!」
「いいんだってぇ。こーゆーの、さすがにこっちの世界に来て慣れたし」
エミは無理やり笑ってみせる。眼にはやるせない諦めの色が浮かんでいた。サクラは悔しそうに歯噛みする。
「エミたそのそんな顔、もう見たくないよ。……ねえ、なんで誰も『ありがとう』すらエミたそに言わないの……ッ?」
サクラの呼びかけに応える者は誰もいない。むしろ、その場にはエリックに同調するような空気が流れていた。
烈火のごとく怒り、エリックに詰め寄るサクラを止めたのは、エミだった。
「サクぴ、大丈夫だよ。あたしまた力の加減ができなくて、びっくりさせちゃったっぽい? もー、またやっちゃったよ~。あたし、やっぱバカだからさあ。ホント、ごめんね?」
「エミたそが謝ることなんてないよ! エミたそは、この国をまた救ってくれたんだよ!? 本当は、いっぱい感謝されて崇められて、大事にされなきゃダメなのにっ!」
「いいんだってぇ。こーゆーの、さすがにこっちの世界に来て慣れたし」
エミは無理やり笑ってみせる。眼にはやるせない諦めの色が浮かんでいた。サクラは悔しそうに歯噛みする。
「エミたそのそんな顔、もう見たくないよ。……ねえ、なんで誰も『ありがとう』すらエミたそに言わないの……ッ?」
サクラの呼びかけに応える者は誰もいない。むしろ、その場にはエリックに同調するような空気が流れていた。