ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「ここにあたしを連れてきたのも、婚約破棄するって言うためだよね。でも、……ムシが良い話って分かってるけど、お掃除でもお皿洗いでもなんでもするから、婚約破棄してもどうかここに置いてください……。魔法も使わないって、約束するから! おねがいだよぉ、ハクシャク……」
「こら、暴走するな! 落ち着け!」
ディルは頭を下げるエミの肩を掴み、無理やり頭を上げさせる。顔をあげたエミは震えていて、怯えたような顔をしていた。
ディルは小さくため息をつく。
「……婚約破棄するつもりはない。私は言ったはずだが? どんなことが起ころうと、お前を嫌いにならないと。私はそう簡単に、約束を違える男ではない」
「ほ、ほんと……? 嘘じゃない?」
「ここで嘘をつくメリットがない。むしろ、お前から見た私は、あれしきのことでお前を見捨てるような薄情な男だったということか? 少々ショックなんだが」
心なしかシュンとしたディルをみて、エミはブンブンと手を振る。
「こら、暴走するな! 落ち着け!」
ディルは頭を下げるエミの肩を掴み、無理やり頭を上げさせる。顔をあげたエミは震えていて、怯えたような顔をしていた。
ディルは小さくため息をつく。
「……婚約破棄するつもりはない。私は言ったはずだが? どんなことが起ころうと、お前を嫌いにならないと。私はそう簡単に、約束を違える男ではない」
「ほ、ほんと……? 嘘じゃない?」
「ここで嘘をつくメリットがない。むしろ、お前から見た私は、あれしきのことでお前を見捨てるような薄情な男だったということか? 少々ショックなんだが」
心なしかシュンとしたディルをみて、エミはブンブンと手を振る。