ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
聖女、喜ぶ!
重苦しい沈黙のあと、エミはつけまつ毛で縁どられた目をしばたかせて不思議そうな顔をした。
「え~~~、なんか反応薄くな~い? 塩対応~~! ココってもしかして、ハクシャクの部屋じゃない感じ?」
「……いかにも、ここはソーオン伯爵の書斎になります。反応が遅くなってしまいまして、申し訳ございません。予想外の出来事に、少々驚いてしまいまして……。その、何と言いますか、とりあえず部屋に入る前にはノックをしていただきたく……」
コホン、と一つ咳払いをして、セバスチャンが困惑しながらも精いっぱい丁寧に懇願した。そうでもしなければ、見るからに不機嫌になってしまったディルの眉間に、これ以上深い皺が刻まれることになる。
出会いがしら早々にセバスチャンに苦言を呈されたエミは「あっ」と言った後、ブン、と音がしそうなほど勢いよく、深々と頭を下げた。
「や~ん、それは申し訳なさの極みー! あたし、あんまりトイレ以外でドアをノックする習慣がなくってさぁ。びっくりさせちゃってごめん! 次から気を付けるね♡」
意外とあっさりと謝られたセバスチャンは拍子抜けした顔をした。
「え~~~、なんか反応薄くな~い? 塩対応~~! ココってもしかして、ハクシャクの部屋じゃない感じ?」
「……いかにも、ここはソーオン伯爵の書斎になります。反応が遅くなってしまいまして、申し訳ございません。予想外の出来事に、少々驚いてしまいまして……。その、何と言いますか、とりあえず部屋に入る前にはノックをしていただきたく……」
コホン、と一つ咳払いをして、セバスチャンが困惑しながらも精いっぱい丁寧に懇願した。そうでもしなければ、見るからに不機嫌になってしまったディルの眉間に、これ以上深い皺が刻まれることになる。
出会いがしら早々にセバスチャンに苦言を呈されたエミは「あっ」と言った後、ブン、と音がしそうなほど勢いよく、深々と頭を下げた。
「や~ん、それは申し訳なさの極みー! あたし、あんまりトイレ以外でドアをノックする習慣がなくってさぁ。びっくりさせちゃってごめん! 次から気を付けるね♡」
意外とあっさりと謝られたセバスチャンは拍子抜けした顔をした。