ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「ハクシャク、はあっ……はあっ……」
「そんなにナカを絞めるな……っ、力を抜け……!」
「わ、わかんないよぉ……」

 一思いに突いて最果てまでたどり着きたい衝動を抑えつつ、ディルはエミに口づける。最初は強張っていたエミだったが、やがて意識がキスにそれたのか、頑なだった隘路も彼を受け入れ始める。

「……いいじゃないか。さあ、息を吐け……。もう少し……」
「くふぅ……。い、痛ぃ……」
「くっ……すまない。もう少し耐えてくれ」

 ディルは、せめてエミが痛がらないようにゆっくりと腰をすすめた。ディルは、長い時間をかけて、腰とエミの腰がようやく触れるまで進める。
 ようやくディルのすべてを受け入れたエミが喘ぎながら小さく呟く。

「やっと、やっと最後まで、……ひとつになれた」
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