ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「あたしさぁ、こんなに魔力があっても魔法は全然使えないんだ~。使えるのは『火球』だけ♡ 最初は指導係の魔導士さんたちが魔法を教えてくれたけど、あたしの魔力がヤバいって分かった瞬間、何も教えてくれなくなっちゃって」
「……あれほどの魔力があれば、簡単に国家を転覆させることも可能だ。魔導士たちの反応も当然の気もしないでもない」
「ええー。テンプクだかマンプクだか何だか知らないけど、ラブ&ピースじゃないからそんな危ないことはしないよぉ。あたし、みんなと仲良くしたいもん!」
実にあっさりとエミは言う。
「それに、火球だけでも威力絶大だったよ~! たいてい相手のところにいって、火球ぶっぱなして手っ取り早く近くの山に穴あけちゃうのね? そしたら皆大人しくなるから、『降参して?』って頼むワケ。そしたら、大抵みんな言うこときいてくれるの♡ やっぱり危ないことはしたくなかったし、動きすぎるとつけま取れるもんねぇ。ギャルに過度な運動は厳禁なわけよ」
「山に、穴を……」
さすがのディルも頬のあたりが引きつった。どれほどの威力があれば山に穴を開けられるというのであろう。
「……あれほどの魔力があれば、簡単に国家を転覆させることも可能だ。魔導士たちの反応も当然の気もしないでもない」
「ええー。テンプクだかマンプクだか何だか知らないけど、ラブ&ピースじゃないからそんな危ないことはしないよぉ。あたし、みんなと仲良くしたいもん!」
実にあっさりとエミは言う。
「それに、火球だけでも威力絶大だったよ~! たいてい相手のところにいって、火球ぶっぱなして手っ取り早く近くの山に穴あけちゃうのね? そしたら皆大人しくなるから、『降参して?』って頼むワケ。そしたら、大抵みんな言うこときいてくれるの♡ やっぱり危ないことはしたくなかったし、動きすぎるとつけま取れるもんねぇ。ギャルに過度な運動は厳禁なわけよ」
「山に、穴を……」
さすがのディルも頬のあたりが引きつった。どれほどの威力があれば山に穴を開けられるというのであろう。