ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「あっ、把握~! そういうことかぁ……」
広げていたセクシーなランジェリーをしげしげと見つめたエミは、そっとディルを上目遣いで見た。
「ねえ、コレって着たほうがいい感じかな?」
「着なくていい感じだ!」
ディルはエミの手からランジェリーをひったくった。
(確かに、このランジェリーを着た聖女はさぞ素晴らしいに違いない。しかし、清らかで純粋な聖女エミに低俗な服は着せるわけには……。いやしかし、ちょっとくらいは……)
額に手をあてたディルがグルグルとやましいことを考えているあいだに、エミはしげしげとピンク色の小瓶を眺めていた。
「じゃあ、こっちはなぁに? 香水とかじゃないよね?」
「うん? ……ああ、それはどうせ媚薬の類だろう。ラミーニ地方に生える媚薬草の根を原料にした、性的な興奮を促すための薬品だ」
ラミーニ地方の特産品である媚薬は、サンクトハノーシュ王国に一般的に流通するものだ。王族や貴族たちもこっそり愛用しているとかなんとか。恋愛ごとに疎いディルでも、何回か目にしたことくらいはあった。
「まあ、くだらないモノだ。そんなものに頼らなくても――」
広げていたセクシーなランジェリーをしげしげと見つめたエミは、そっとディルを上目遣いで見た。
「ねえ、コレって着たほうがいい感じかな?」
「着なくていい感じだ!」
ディルはエミの手からランジェリーをひったくった。
(確かに、このランジェリーを着た聖女はさぞ素晴らしいに違いない。しかし、清らかで純粋な聖女エミに低俗な服は着せるわけには……。いやしかし、ちょっとくらいは……)
額に手をあてたディルがグルグルとやましいことを考えているあいだに、エミはしげしげとピンク色の小瓶を眺めていた。
「じゃあ、こっちはなぁに? 香水とかじゃないよね?」
「うん? ……ああ、それはどうせ媚薬の類だろう。ラミーニ地方に生える媚薬草の根を原料にした、性的な興奮を促すための薬品だ」
ラミーニ地方の特産品である媚薬は、サンクトハノーシュ王国に一般的に流通するものだ。王族や貴族たちもこっそり愛用しているとかなんとか。恋愛ごとに疎いディルでも、何回か目にしたことくらいはあった。
「まあ、くだらないモノだ。そんなものに頼らなくても――」