ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「つまらないかどうかは、直接話を聞いて確かめてあげようよ。あたしも一緒に行くからさ」
「ますますダメだ! お前を首都に連れて行くくらいなら、私一人で行く」
ディルの顔に険しさが増す。ドラゴンの一件で、エミが首都でどのような扱いを受けていたか、ディルは目の当たりにしてしまった。それに、首都にはエミの元婚約者がいるのだ。腹立たしいことに、エリックはエミにまだ気があるようだった。エミを大事に思っているディルとしては、何としてでも会わせたくない。
しかし、セバスチャンは一層困った顔をして、一枚の薄桃色の封筒をエミに渡した。
「そ、それが、今回はエミ様も必ず連れてくるようにとのお達しにございます……。なんでももう一人の聖女であるサクラ様が、エミ様にどうしても話しておきたいことがあるとかなんとかで……」
「えーっ、サクぴがあたしに首都に来てほしいって言ってるってこと?」
もう一人の聖女の名前を聞き、ディルはあからさまにゲンナリした顔になる。ろくでもないことになった。
「ますますダメだ! お前を首都に連れて行くくらいなら、私一人で行く」
ディルの顔に険しさが増す。ドラゴンの一件で、エミが首都でどのような扱いを受けていたか、ディルは目の当たりにしてしまった。それに、首都にはエミの元婚約者がいるのだ。腹立たしいことに、エリックはエミにまだ気があるようだった。エミを大事に思っているディルとしては、何としてでも会わせたくない。
しかし、セバスチャンは一層困った顔をして、一枚の薄桃色の封筒をエミに渡した。
「そ、それが、今回はエミ様も必ず連れてくるようにとのお達しにございます……。なんでももう一人の聖女であるサクラ様が、エミ様にどうしても話しておきたいことがあるとかなんとかで……」
「えーっ、サクぴがあたしに首都に来てほしいって言ってるってこと?」
もう一人の聖女の名前を聞き、ディルはあからさまにゲンナリした顔になる。ろくでもないことになった。