ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
王宮の最上階にある婚約者のロイの執務室にたどり着いたサクラは、メイドたちを笑顔で下がらせると、とたんに笑顔の仮面をかなぐり捨て、ふかふかのソファーに大の字に寝転がった。
「はぁぁあー、本当に嫌になっちゃう! 毎日愛想笑いしなきゃいけないんだもの。頬っぺたが常に引きつりそう。それに、貴族のヤツらったら、媚びへつらってくるくせにちゃっかり見返りを求めてくるから厚かましいったらありゃしない!」
やってらんないわよ、とサクラは愚痴をこぼす。
「君は完璧な婚約者だけど、ちょっと気を張りすぎだ。もうちょっと楽にしてくれてもいいよ」
ロイは心配そうにサクラを見つめた。しかし、サクラはそれをふん、と鼻で笑う。
「大丈夫。この王宮で、私は一瞬たりとも弱みを見せるつもりはないのよ。できるだけ早く、第一王子を凌ぐ権力を手に入れたい。そして、早く第一王子のバカを失脚させて、エミたそを王宮に戻してあげるの! エミたそには、なんとしてでも幸せになってもらうから」
「エミ嬢にはソーオン伯がいるじゃないか」
「はぁぁあー、本当に嫌になっちゃう! 毎日愛想笑いしなきゃいけないんだもの。頬っぺたが常に引きつりそう。それに、貴族のヤツらったら、媚びへつらってくるくせにちゃっかり見返りを求めてくるから厚かましいったらありゃしない!」
やってらんないわよ、とサクラは愚痴をこぼす。
「君は完璧な婚約者だけど、ちょっと気を張りすぎだ。もうちょっと楽にしてくれてもいいよ」
ロイは心配そうにサクラを見つめた。しかし、サクラはそれをふん、と鼻で笑う。
「大丈夫。この王宮で、私は一瞬たりとも弱みを見せるつもりはないのよ。できるだけ早く、第一王子を凌ぐ権力を手に入れたい。そして、早く第一王子のバカを失脚させて、エミたそを王宮に戻してあげるの! エミたそには、なんとしてでも幸せになってもらうから」
「エミ嬢にはソーオン伯がいるじゃないか」