ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
伯爵、負ける!
サンクトハノーシュ王国の白亜の城を再び訪れたディル・K・ソーオンと聖女エミは、華々しく出迎えられた。エントランスにある魔法陣をぐるりと囲っていた侍従が到着のラッパを鳴らし、数多のメイドたちが揃って頭を下げる。
転移魔法で首都に来て早々に熱烈な歓迎を目の当たりにしたエミは、当然たじろいだ。
「ええーっ、歓迎されっぷりがエグい! 照れちゃうから、そこまでしてくれなくていいよぉ」
「ドラゴン討伐の時の歓迎は簡易的なものだったが、公式の訪問であればこれくらいが普通だぞ」
ディルは慣れた様子で、駆け寄ってきた侍従たちに荷物を渡す。堂々とした立ち振る舞いだ。まがりなりにも生粋の貴族であるディルは、これしきの歓迎ではまったく動じないのである。
そんなディルを、エミはうっとりと見つめた。
「ハクシャクってば、こんな状況でも堂々とできるの、マジで尊敬だわ。超スマートだし超クールじゃん」
「どうせこの先も同じような出迎えを受けるのだ。早く慣れろ」
「やーん、それってずっとこれからも一緒だよってこと? めっちゃうれしみなんですけどぉ~♡」
「クッ、そうくるか。どうしてこうも、不意打ちで嬉しいことばかりを言ってくるのだ……! 心臓に悪すぎるだろう!」
転移魔法で首都に来て早々に熱烈な歓迎を目の当たりにしたエミは、当然たじろいだ。
「ええーっ、歓迎されっぷりがエグい! 照れちゃうから、そこまでしてくれなくていいよぉ」
「ドラゴン討伐の時の歓迎は簡易的なものだったが、公式の訪問であればこれくらいが普通だぞ」
ディルは慣れた様子で、駆け寄ってきた侍従たちに荷物を渡す。堂々とした立ち振る舞いだ。まがりなりにも生粋の貴族であるディルは、これしきの歓迎ではまったく動じないのである。
そんなディルを、エミはうっとりと見つめた。
「ハクシャクってば、こんな状況でも堂々とできるの、マジで尊敬だわ。超スマートだし超クールじゃん」
「どうせこの先も同じような出迎えを受けるのだ。早く慣れろ」
「やーん、それってずっとこれからも一緒だよってこと? めっちゃうれしみなんですけどぉ~♡」
「クッ、そうくるか。どうしてこうも、不意打ちで嬉しいことばかりを言ってくるのだ……! 心臓に悪すぎるだろう!」