ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
これ以上話をすればディルが機嫌を損ねてまた領地に引きこもりかねないと判断した国王は、さっさと部屋を出て行く。
部屋にひとり残されたディルは苦々しくため息をついた。まったく、慌ただしいことこの上ない。
「この先が思いやられるな……。しかしまあ、せっかく首都に来たのだから、やるべきことはやらねばならない」
ディルはすぐに侍従を呼ぶベルを鳴らした。すぐに侍従が飛んでくる。
「は、はい! どうなされましたか?」
「問おう。お前は首都に詳しいか?」
「へっ、首都ですか!? まあ、出身が城下町ですので、人並みには……」
「では、極秘でお前にミッションを課す」
「ご、極秘でございますか? 重要な案件でしたら、侍従のわたくしめではなく、もっとふさわしい方がいるのでは……」
怯える侍従に、ディルはささやくような声で命令した。
「首都にある指輪を扱う店をすべてリストアップしろ。あくまでも、極秘に」
「……ッ、へぇ!?」
意表を突かれて間の抜けた返事をしてしまった侍従に、ディルは大真面目に重々しく頷いた。
部屋にひとり残されたディルは苦々しくため息をついた。まったく、慌ただしいことこの上ない。
「この先が思いやられるな……。しかしまあ、せっかく首都に来たのだから、やるべきことはやらねばならない」
ディルはすぐに侍従を呼ぶベルを鳴らした。すぐに侍従が飛んでくる。
「は、はい! どうなされましたか?」
「問おう。お前は首都に詳しいか?」
「へっ、首都ですか!? まあ、出身が城下町ですので、人並みには……」
「では、極秘でお前にミッションを課す」
「ご、極秘でございますか? 重要な案件でしたら、侍従のわたくしめではなく、もっとふさわしい方がいるのでは……」
怯える侍従に、ディルはささやくような声で命令した。
「首都にある指輪を扱う店をすべてリストアップしろ。あくまでも、極秘に」
「……ッ、へぇ!?」
意表を突かれて間の抜けた返事をしてしまった侍従に、ディルは大真面目に重々しく頷いた。