ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「あれだけで足りた? エミたそってば、ずっと遠慮してるんだもん。またなにか必要なものがあったら、すぐ言ってね。街に出るのが嫌だったら、商人とか呼ぶから」
「発言がナチュラル富豪すぎてウケる~~!」
エミが両手を叩いてケラケラと笑う。サクラは少し得意げに胸を張った。
「だって実際ちょっとした富豪並みにお金はあるから任せて。エミたそ一人くらい、平気で養えるから。それより、お茶飲んで! それからこのお菓子も食べよ! ロイが買ってきてくれたんだけど、すごいおいしいの。カントリーマアムみたいで」
「マジ!? カントリーマアムとか懐かしすぎ! よくばあちゃんの家にあったやつ~~~♡」
昼間にあれだけ散々しゃべったにもかかわらず、聖女ふたりの他愛のない話は尽きない。
ガールズトークに花が咲き、満天の星々が夜空に輝きだした頃、ふとサクラは優しくエミの両手を握った。かつてないほど真剣なサクラの瞳が、じっとエミを見つめる。
エミはきょとんとした。
「急にどーしたの? 恋バナでもする?」
「ねえ、エミたそ。エミたそは、なにかしたいことある? ほら、首都に住みたいとか、婚約破棄とか、婚約者を闇に葬りたいとか……」
「えっ、後半不穏すぎない!?」
「発言がナチュラル富豪すぎてウケる~~!」
エミが両手を叩いてケラケラと笑う。サクラは少し得意げに胸を張った。
「だって実際ちょっとした富豪並みにお金はあるから任せて。エミたそ一人くらい、平気で養えるから。それより、お茶飲んで! それからこのお菓子も食べよ! ロイが買ってきてくれたんだけど、すごいおいしいの。カントリーマアムみたいで」
「マジ!? カントリーマアムとか懐かしすぎ! よくばあちゃんの家にあったやつ~~~♡」
昼間にあれだけ散々しゃべったにもかかわらず、聖女ふたりの他愛のない話は尽きない。
ガールズトークに花が咲き、満天の星々が夜空に輝きだした頃、ふとサクラは優しくエミの両手を握った。かつてないほど真剣なサクラの瞳が、じっとエミを見つめる。
エミはきょとんとした。
「急にどーしたの? 恋バナでもする?」
「ねえ、エミたそ。エミたそは、なにかしたいことある? ほら、首都に住みたいとか、婚約破棄とか、婚約者を闇に葬りたいとか……」
「えっ、後半不穏すぎない!?」