ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「ここ最近、あのロイのやつのほうが、次期国王にふさわしいと思っている愚かなヤツらが増えたんだ。この優秀な俺を差し置いて、ロイふぜいが生意気なことだ」
「あー、そうなんだぁ」
「しかも、ロイの婚約者はあの聖女サクラだ。あの女は、面倒なことに国民や貴族からの人気が高い。そのせいで、俺の味方だった貴族たちも、だんだん第二王子派に寝返っている。これはゆゆしきことだと俺は考える」
「へえ~、そっかぁ」
政治や権力にはてんで興味がないエミは、髪の先をクルクルいじりながら生返事をする。そんなエミに、エリックは得意げに胸を張った。
「しかし、この状態に甘んじる俺ではない。とっておきの秘策がある。これから、この状況はひっくり返るだろう」
「そぉなん?」
「お前、だんだん相づちが雑になってきていないか!? ……とにかく、聖女エミよ。そこでひとつお前に提案がある」
エリックは、ここぞとばかりにずいっとエミに近寄った。
「あの冷血漢と婚約解消して、俺の妾にならないか? お前は、将来的に役に立つ」
一瞬の間があった。
「んんーっと!? ちょっとハナシ飛びすぎじゃない!?」
「あー、そうなんだぁ」
「しかも、ロイの婚約者はあの聖女サクラだ。あの女は、面倒なことに国民や貴族からの人気が高い。そのせいで、俺の味方だった貴族たちも、だんだん第二王子派に寝返っている。これはゆゆしきことだと俺は考える」
「へえ~、そっかぁ」
政治や権力にはてんで興味がないエミは、髪の先をクルクルいじりながら生返事をする。そんなエミに、エリックは得意げに胸を張った。
「しかし、この状態に甘んじる俺ではない。とっておきの秘策がある。これから、この状況はひっくり返るだろう」
「そぉなん?」
「お前、だんだん相づちが雑になってきていないか!? ……とにかく、聖女エミよ。そこでひとつお前に提案がある」
エリックは、ここぞとばかりにずいっとエミに近寄った。
「あの冷血漢と婚約解消して、俺の妾にならないか? お前は、将来的に役に立つ」
一瞬の間があった。
「んんーっと!? ちょっとハナシ飛びすぎじゃない!?」