ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「どうぞご勝手に。こちらとしても、馬鹿げた雑務に追われずにゆっくりと研究ができるのであれば、よろこんで国外にでもどこにでも行きましょう」
涼しい顔で答えるディルに、エリックは悔しそうに地団太を踏む。まるで幼い子供のようだ。ディルはそれを無視してエミを支えるように腰を回す。
エリックはますます激高した。
「お、お前、その女は俺の……」
「それではこれにて失礼します。私は婚約者と話がありますので」
元婚約者はひっこんでいろ、といわんばかりの態度だ。エリックが怒りで顔を真っ赤にする。
「おい、俺の話はまだ終わってない!」
「私の婚約者に話があるのなら、今後は私を通してください」
厳格な口調でそう言って、ディルはエミの部屋のドアを開けた。そして、エミと自身の身体をドアの隙間に滑り込ませると、目にもとまらぬ早さでガチャンと扉を閉める。そして、最後に鍵までかけた。
不意打ちのようなかたちで締め出されてしまったエリックが、何度か乱暴に扉が叩いたものの、ディルはそれを完全に無視する。しばらくエリックは扉の前で何か叫んでいたが、しばらく放っておくと、足音荒く去って行った。
涼しい顔で答えるディルに、エリックは悔しそうに地団太を踏む。まるで幼い子供のようだ。ディルはそれを無視してエミを支えるように腰を回す。
エリックはますます激高した。
「お、お前、その女は俺の……」
「それではこれにて失礼します。私は婚約者と話がありますので」
元婚約者はひっこんでいろ、といわんばかりの態度だ。エリックが怒りで顔を真っ赤にする。
「おい、俺の話はまだ終わってない!」
「私の婚約者に話があるのなら、今後は私を通してください」
厳格な口調でそう言って、ディルはエミの部屋のドアを開けた。そして、エミと自身の身体をドアの隙間に滑り込ませると、目にもとまらぬ早さでガチャンと扉を閉める。そして、最後に鍵までかけた。
不意打ちのようなかたちで締め出されてしまったエリックが、何度か乱暴に扉が叩いたものの、ディルはそれを完全に無視する。しばらくエリックは扉の前で何か叫んでいたが、しばらく放っておくと、足音荒く去って行った。