ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
馴れ合いといった類の関係が大嫌いなディルは、初対面から攻撃的な物言いをして相手を遠ざけようとする悪癖があった。たいていの人々は、彼の初対面らしからぬあまりの不遜な態度に腹を立てるか、怯えて二度と話しかけないかのどちらかだ。ディルはそれにすっかり慣れきっており、人嫌いゆえにそちらの方が何かと都合が良いと思っている節すらある。
だからこそ、エミのように恐れるどころか素直に好意を伝えてくる人間に会うと戸惑ってしまうのだ。正直なところ、どう反応していいか分からない。
一方、エミは不思議そうに首を傾げた。
「ん? キツい言い方してたっけ? よくわかんなかった~~! あたし、そーゆーのガチめのドンカンっぽくて。ほんとダメだよねえ♡」
エミは、はにかむようにふにゃりと笑った。その微笑みを目にしたディルの胸が、ふいにきゅん、と締め付けられるような感覚におちいる。
(な、なんだ、今のは……?)
初めての感情に、ディルは大いに困惑しつつ胸の当たりをさする。ディルの戸惑いをよそに、エミは嬉しそうに手をブンブンと振った。
だからこそ、エミのように恐れるどころか素直に好意を伝えてくる人間に会うと戸惑ってしまうのだ。正直なところ、どう反応していいか分からない。
一方、エミは不思議そうに首を傾げた。
「ん? キツい言い方してたっけ? よくわかんなかった~~! あたし、そーゆーのガチめのドンカンっぽくて。ほんとダメだよねえ♡」
エミは、はにかむようにふにゃりと笑った。その微笑みを目にしたディルの胸が、ふいにきゅん、と締め付けられるような感覚におちいる。
(な、なんだ、今のは……?)
初めての感情に、ディルは大いに困惑しつつ胸の当たりをさする。ディルの戸惑いをよそに、エミは嬉しそうに手をブンブンと振った。