ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「目の下のクマ、ヤバたんだねー。あたしのコンシーラー使う? チーク上にハイライトしこめば、顔色もいい感じになると思う! あと、ちょっとだけ眉をいじらせてもろてぇ……」
「……好きにしろ……」
「ええー、いいの!? あたしいつかハクシャクにメイクしてみたかったんだよねえ! 間違いなく化粧映えするお顔だもん♡」
エミはうれしそうにそう言って、化粧台の上に置いてあるコスメボックスを取りにいくべく、腰を浮かせた。しかし、ディルの腕がのびてきてエミの手をがっしりつかんでそれを阻止する。
「離れるな……」
「ええー、そしたらお化粧できないよぉ!」
「隣に、……いてほしいんだ……」
そういうと、ディルはエミの手首をがっしりつかんだまま、安らかな寝息を立て始めた。限界がきたらしい。
「えーん、そう言われたらふりはらえないよぉ……」
あいているほうの手でディルにブランケットをかけて、ディルの隣にエミはころんと横たわった。何度かぶんぶんと手を振ってみたものの、相変わらずディルの手はがっしりエミをつかんでいる。よほど、隣にいてほしいのだろう。
エミはこっそりディルの額にキスをした。
「……好きにしろ……」
「ええー、いいの!? あたしいつかハクシャクにメイクしてみたかったんだよねえ! 間違いなく化粧映えするお顔だもん♡」
エミはうれしそうにそう言って、化粧台の上に置いてあるコスメボックスを取りにいくべく、腰を浮かせた。しかし、ディルの腕がのびてきてエミの手をがっしりつかんでそれを阻止する。
「離れるな……」
「ええー、そしたらお化粧できないよぉ!」
「隣に、……いてほしいんだ……」
そういうと、ディルはエミの手首をがっしりつかんだまま、安らかな寝息を立て始めた。限界がきたらしい。
「えーん、そう言われたらふりはらえないよぉ……」
あいているほうの手でディルにブランケットをかけて、ディルの隣にエミはころんと横たわった。何度かぶんぶんと手を振ってみたものの、相変わらずディルの手はがっしりエミをつかんでいる。よほど、隣にいてほしいのだろう。
エミはこっそりディルの額にキスをした。