ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
ロイの使者から「エリックが聖女エミの元へ向かったようだ」と告げられたのは昨晩のこと。国王に大量に押しつけられた仕事を残して、ディルは走ってエミの部屋に向かい、エリックに言い寄られるエミを救出した。
あれだけのことをしておきながら、第一王子はいまだにしつこくエミに言い寄ろうとしているらしいから呆れたものだ。
とにかく、エリックからエミを救出し、なんとかエミの部屋に待避したところまで記憶はある。が、その後はあやふやだ。なにやら情熱的なキスをした気もするのだが、願望が夢になって出てきただけの気もしていた。
(今ならまあ、あんなことやこんなこともできてしまうが……)
ガウンの隙間から伸びるすらりとした足に、ディルの目が釘づけになったものの、理性を総動員してなんとか視線をそらした。
眠っている婚約者を欲求のままに無理矢理抱きつぶして、傷つけるようなことはしたくない。自分の生理的欲求をコントロールできない野蛮人と嫌われるようなことがあったら、最悪だ。それだけは避けねばならない。
あれだけのことをしておきながら、第一王子はいまだにしつこくエミに言い寄ろうとしているらしいから呆れたものだ。
とにかく、エリックからエミを救出し、なんとかエミの部屋に待避したところまで記憶はある。が、その後はあやふやだ。なにやら情熱的なキスをした気もするのだが、願望が夢になって出てきただけの気もしていた。
(今ならまあ、あんなことやこんなこともできてしまうが……)
ガウンの隙間から伸びるすらりとした足に、ディルの目が釘づけになったものの、理性を総動員してなんとか視線をそらした。
眠っている婚約者を欲求のままに無理矢理抱きつぶして、傷つけるようなことはしたくない。自分の生理的欲求をコントロールできない野蛮人と嫌われるようなことがあったら、最悪だ。それだけは避けねばならない。