ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「あの馬鹿王子、接近禁止令がでてるからって代わりに婚約者のアレキセーヌをよこしたんだわ。普通、そこまでする?」
サクラは舌打ち混じりにつぶやいた。
先日、エリックは嫌がるエミに「妾になれ」と詰め寄った一件で、一部始終を聞いたサクラは大激怒し、国王を通じて第一王子に厳重抗議した。事なかれ主義の国王もさすがに呆れたらしく、エリックにはしばらくエミに近づかないよう、接近禁止令が出たのだ。
父親である国王の命令には、さすがのエリックも従わざるをえない。そこで、エリックは知恵を絞って味方であるアレキセーヌをサクラのパーティーに遣わせたらしい。
聖女二人の前に立ったアレキセーヌは、優雅にお辞儀をする。
「アレキセーヌ・フォン・ボルタリア、婚約者のエリック様に代わりまして、ここに推参いたしましたわ。まったく、第一王子とその婚約者をパーティーに呼んでくれないなんて、ずいぶんさみしいことをしてくださるのね! わたくし、拗ねてしまうところでしたわ」
サクラは舌打ち混じりにつぶやいた。
先日、エリックは嫌がるエミに「妾になれ」と詰め寄った一件で、一部始終を聞いたサクラは大激怒し、国王を通じて第一王子に厳重抗議した。事なかれ主義の国王もさすがに呆れたらしく、エリックにはしばらくエミに近づかないよう、接近禁止令が出たのだ。
父親である国王の命令には、さすがのエリックも従わざるをえない。そこで、エリックは知恵を絞って味方であるアレキセーヌをサクラのパーティーに遣わせたらしい。
聖女二人の前に立ったアレキセーヌは、優雅にお辞儀をする。
「アレキセーヌ・フォン・ボルタリア、婚約者のエリック様に代わりまして、ここに推参いたしましたわ。まったく、第一王子とその婚約者をパーティーに呼んでくれないなんて、ずいぶんさみしいことをしてくださるのね! わたくし、拗ねてしまうところでしたわ」