ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「や~ん、アッちゃん怒らないでぇ!」
「へっ……? ……あ、アッちゃん? ええっと、もしかしなくても、アレキセーヌのことをアッちゃんと呼んでいらっしゃるの?」
「あっ、勝手にあだ名つけてごめんちょ~! あたし、横文字苦手だから覚えられなくってさぁ」
エミは照れたようにへにゃっと笑う。その顔に敵意は一切ない。まがりなりにも、一応アレキセーヌはエミの婚約者を奪った側なのだが、エミはそのことをすっかり忘れたかのような顔をしている。
アレキセーヌは肩透かしを食らったような顔をしたものの、小さくため息をついた。
「エミ様と喋ってると、なんだか調子が狂いますわ。……ま、まあ、第一王子のエリック様より伝言を預かっているので申し上げます。『お前は俺の女だ。覚悟を決めておくように』、とのこと」
「え、ええ……」
「なんですの、その反応は! これは誠に光栄なことなのですわよ? もっとお喜びになって!」
「へっ……? ……あ、アッちゃん? ええっと、もしかしなくても、アレキセーヌのことをアッちゃんと呼んでいらっしゃるの?」
「あっ、勝手にあだ名つけてごめんちょ~! あたし、横文字苦手だから覚えられなくってさぁ」
エミは照れたようにへにゃっと笑う。その顔に敵意は一切ない。まがりなりにも、一応アレキセーヌはエミの婚約者を奪った側なのだが、エミはそのことをすっかり忘れたかのような顔をしている。
アレキセーヌは肩透かしを食らったような顔をしたものの、小さくため息をついた。
「エミ様と喋ってると、なんだか調子が狂いますわ。……ま、まあ、第一王子のエリック様より伝言を預かっているので申し上げます。『お前は俺の女だ。覚悟を決めておくように』、とのこと」
「え、ええ……」
「なんですの、その反応は! これは誠に光栄なことなのですわよ? もっとお喜びになって!」