ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
聖女、救う!
爆発騒ぎから、話はすこし遡る。
その日、ディル・K・ソーオンは浮かれていた。ようやく婚約指輪ができあがったと、連絡が入ったのだ。連絡があったその日の夕刻には、ディルは婚約指輪を取りに走った。向かうは国内で随一の品揃えを誇る、ヴィンセント宝飾店である。
背後では浮気を疑っているエミが尾行しているのだが、ディルは婚約指輪のことで頭がいっぱいで、まったく気がついていなかった。
なんせ、とにかくここまで長かったのだ。
執事のセバスチャンからプロポーズの基本はサプライズだと聞いたディルは、まずは適当な侍従に命令して首都にあるアクセサリーショップの一覧を極秘で手に入れた。それからは自らの足で夜な夜なアクセサリーショップを巡り、ようやく彼のお眼鏡にかなったのが、ヴィンセント宝飾店だった。
そこからヴィンセント宝飾店に幾度となく通いつめたディルは、指輪のデザインから宝石にいたるまで、何度も打ちあわせを重ねたのである。
すべては、プロポーズ成功のため、そして婚約者の笑顔のためだ。
その日、ディル・K・ソーオンは浮かれていた。ようやく婚約指輪ができあがったと、連絡が入ったのだ。連絡があったその日の夕刻には、ディルは婚約指輪を取りに走った。向かうは国内で随一の品揃えを誇る、ヴィンセント宝飾店である。
背後では浮気を疑っているエミが尾行しているのだが、ディルは婚約指輪のことで頭がいっぱいで、まったく気がついていなかった。
なんせ、とにかくここまで長かったのだ。
執事のセバスチャンからプロポーズの基本はサプライズだと聞いたディルは、まずは適当な侍従に命令して首都にあるアクセサリーショップの一覧を極秘で手に入れた。それからは自らの足で夜な夜なアクセサリーショップを巡り、ようやく彼のお眼鏡にかなったのが、ヴィンセント宝飾店だった。
そこからヴィンセント宝飾店に幾度となく通いつめたディルは、指輪のデザインから宝石にいたるまで、何度も打ちあわせを重ねたのである。
すべては、プロポーズ成功のため、そして婚約者の笑顔のためだ。