ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
ヴィンセント宝飾店に到着したディルは、まっさきにVIPルームに通された。しばらくして、初老のオーナーが高級そうな小箱をもって現れる。
「こちらが、ご注文のお品です」
オーナーが小箱から取り出した指輪が、店内の光を受けてきらきらと光り輝いた。さすがのディルも感嘆の声を漏らす。
ディルが選んだ婚約指輪は、エミの華奢な手に似合う控えめなデザインだった。しかし、使われている宝石は国内にあまり出回っていないもので、紛うことなき超高級品だ。価格は、きっちり月給の2.5ヶ月分。セバスチャンの言いつけを、生真面目なディルはきっちり守った。
ディルはさっそく用意した小切手を渡し、婚約指輪を受け取る。残すは、プロポーズだけだ。
小切手を受け取った初老のオーナーは、にっこりと微笑んだ。
「これほど熱心に婚約指輪を選ばれる殿方も珍しい。閣下の奥方となられる方は、幸せでいらっしゃいますね」
「……そうだといいのだが」
「胸を張ってください、閣下。その思いはきっと届くでしょう。いや、届くに違いありません!」
「こちらが、ご注文のお品です」
オーナーが小箱から取り出した指輪が、店内の光を受けてきらきらと光り輝いた。さすがのディルも感嘆の声を漏らす。
ディルが選んだ婚約指輪は、エミの華奢な手に似合う控えめなデザインだった。しかし、使われている宝石は国内にあまり出回っていないもので、紛うことなき超高級品だ。価格は、きっちり月給の2.5ヶ月分。セバスチャンの言いつけを、生真面目なディルはきっちり守った。
ディルはさっそく用意した小切手を渡し、婚約指輪を受け取る。残すは、プロポーズだけだ。
小切手を受け取った初老のオーナーは、にっこりと微笑んだ。
「これほど熱心に婚約指輪を選ばれる殿方も珍しい。閣下の奥方となられる方は、幸せでいらっしゃいますね」
「……そうだといいのだが」
「胸を張ってください、閣下。その思いはきっと届くでしょう。いや、届くに違いありません!」