ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「ちょい待ち、なんかの呪文にしか聞こえないって!」
「呪文ではない! 簡単に言えば、火がついた魔晶石に水をかけると、大爆発を起こすのだ! そして、最悪なことに、今はもう少しで雨が降るかもしれない天気。最悪、この街の一部が吹き飛ぶことになるぞ」
「ヤバすぎ! なんとかしなきゃ!」
走りだそうとするエミの腕を、ディルは強く掴んだ。
「行ってどうするつもりだ! 憲兵たちにここは任せて、安全なところへ避難するぞ!」
「でも、この街の一部が吹き飛ぶって聞いたら、放っておけないよ! 私だってちょっとは役に立てるかもしれないし」
「そんなこと、する必要はない! これまでこの国がしてきた仕打ちを思い出せ! 何度この国を救っても、お前の魔力は恐れられるばかり。もしまたこの国を救ったとして、お前への風当たりは、さらに強くなるだけだ!」
ディルは力強く言い切る。しかし、エミは一瞬黙ったあとにっこりと笑った。
「風当たりとか噂とか、別にそんなのどーでもいいっしょ! あたしは、できることをやりたいだけ!」
あっけらかんと笑うその顔は、まさに聖女のように輝いていた。
「呪文ではない! 簡単に言えば、火がついた魔晶石に水をかけると、大爆発を起こすのだ! そして、最悪なことに、今はもう少しで雨が降るかもしれない天気。最悪、この街の一部が吹き飛ぶことになるぞ」
「ヤバすぎ! なんとかしなきゃ!」
走りだそうとするエミの腕を、ディルは強く掴んだ。
「行ってどうするつもりだ! 憲兵たちにここは任せて、安全なところへ避難するぞ!」
「でも、この街の一部が吹き飛ぶって聞いたら、放っておけないよ! 私だってちょっとは役に立てるかもしれないし」
「そんなこと、する必要はない! これまでこの国がしてきた仕打ちを思い出せ! 何度この国を救っても、お前の魔力は恐れられるばかり。もしまたこの国を救ったとして、お前への風当たりは、さらに強くなるだけだ!」
ディルは力強く言い切る。しかし、エミは一瞬黙ったあとにっこりと笑った。
「風当たりとか噂とか、別にそんなのどーでもいいっしょ! あたしは、できることをやりたいだけ!」
あっけらかんと笑うその顔は、まさに聖女のように輝いていた。