ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「お前はもう少し人を疑う心を持て! だいたい、失敗すれば私たちは確実に死ぬんだぞ!」
「やってみなきゃわかんないじゃん? 失敗すれば、死なば諸共ってヤツだねぇ」
「急に物騒なことを言うな! ……おい、なにをやっている。ちょっと待て! 構えるな! まだ心の準備が!」
ディルの悲鳴を無視して、エミは微笑んで手を上げる。空はどんより曇っていて、いつ雨が降ってもおかしくない。迷ったり、考えたりする時間はないのである。
「えーっと、とにかくでっかい超特大の火球――ッ!!」
エミの手のひらから視界から巨大な炎が渦をまき、燃え盛る倉庫に激突した。
ちゅどーん、という音ともに、耳をつんざくような大爆発が起きる。
ディルは爆風で吹き飛ばされそうになったエミの手を反射的に掴み、その大きな身体で守った。
「――ぐッ!?」
「やってみなきゃわかんないじゃん? 失敗すれば、死なば諸共ってヤツだねぇ」
「急に物騒なことを言うな! ……おい、なにをやっている。ちょっと待て! 構えるな! まだ心の準備が!」
ディルの悲鳴を無視して、エミは微笑んで手を上げる。空はどんより曇っていて、いつ雨が降ってもおかしくない。迷ったり、考えたりする時間はないのである。
「えーっと、とにかくでっかい超特大の火球――ッ!!」
エミの手のひらから視界から巨大な炎が渦をまき、燃え盛る倉庫に激突した。
ちゅどーん、という音ともに、耳をつんざくような大爆発が起きる。
ディルは爆風で吹き飛ばされそうになったエミの手を反射的に掴み、その大きな身体で守った。
「――ぐッ!?」