ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
その瞬間、エミの頭の中ですべてが繋がった。つまり、首都でなかなか会えなかったのは、ディルが浮気をしていたわけではなく、エミのためにとっておきの指輪を用意していただけだったのだ。そして、ヴィンセント宝飾店にディルが入っていったのも、エミへ贈る指輪を受け取りに向かっただけというオチだ。
一瞬の沈黙のあと、妙にすっきりした顔のエミが唐突に声を上げて笑いはじめる。
「ヤバーい! あたし、エリックに言われたこと素直に信じちゃったせいで、超勘違いしてたー!」
「……むっ、第一王子が、私のことについてお前になにか吹きこんだのか?」
一瞬でディルの顔が険しくなる。エミは「あ、ヤベッ」と慌てて口をおさえたものの、もう遅い。
エミは言いにくそうに口をもごもごさせた。
「……怒らないでね?」
「回答によるが、聞こう」
「……実はこの前エリックから、ハクシャクが毎晩どこかに行ってるって教えてもらったの。ハクシャクが浮気してるに決まってるって……。それで、最初は信じてなかったけど、ぜんぜんハクシャクも会いにきてくれないし、だんだん不安になっちゃった」
一瞬の沈黙のあと、妙にすっきりした顔のエミが唐突に声を上げて笑いはじめる。
「ヤバーい! あたし、エリックに言われたこと素直に信じちゃったせいで、超勘違いしてたー!」
「……むっ、第一王子が、私のことについてお前になにか吹きこんだのか?」
一瞬でディルの顔が険しくなる。エミは「あ、ヤベッ」と慌てて口をおさえたものの、もう遅い。
エミは言いにくそうに口をもごもごさせた。
「……怒らないでね?」
「回答によるが、聞こう」
「……実はこの前エリックから、ハクシャクが毎晩どこかに行ってるって教えてもらったの。ハクシャクが浮気してるに決まってるって……。それで、最初は信じてなかったけど、ぜんぜんハクシャクも会いにきてくれないし、だんだん不安になっちゃった」