ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
しばらくぎこちない沈黙が流れたあと、ディルはわざとらしい大きな咳払いをした。
「とにかく、これでわかっただろう! 私はお前のことを、こんなにも愛している。お前が不安になる必要はない。……だから、私のことをもう少し信頼してほしい」
珍しく拗ねたような口調だった。どうやら、浮気を疑われたことがよほど心外だったようだ。エミは勢いよく抱きついた。
「浮気なんて疑ってごめんね。ちゃんと考えれば、ハクシャクがそんなことするわけないってわかるのに……。本当にごめん。イヤな思いしたよね」
「……いや、こちらこそすまなかった。お前が不安になっていると、早いうちに気づくべきだった」
「ぜんぜん! あたしが勝手に不安になっただけだもん!」
「いやしかしだな……」
ふたりはしばらく押し問答したが、やがてふたり同時に吹きだした。
「こら、笑うな。こっちは真面目に言っているのだ」
「ハクシャクだって笑ってるじゃん。あー、マジでウケる。一生忘れられないプロポーズになりそう」
「……我が婚約者よ、せっかくだから指輪をはめてもいいか?」
「うん……♡」
「とにかく、これでわかっただろう! 私はお前のことを、こんなにも愛している。お前が不安になる必要はない。……だから、私のことをもう少し信頼してほしい」
珍しく拗ねたような口調だった。どうやら、浮気を疑われたことがよほど心外だったようだ。エミは勢いよく抱きついた。
「浮気なんて疑ってごめんね。ちゃんと考えれば、ハクシャクがそんなことするわけないってわかるのに……。本当にごめん。イヤな思いしたよね」
「……いや、こちらこそすまなかった。お前が不安になっていると、早いうちに気づくべきだった」
「ぜんぜん! あたしが勝手に不安になっただけだもん!」
「いやしかしだな……」
ふたりはしばらく押し問答したが、やがてふたり同時に吹きだした。
「こら、笑うな。こっちは真面目に言っているのだ」
「ハクシャクだって笑ってるじゃん。あー、マジでウケる。一生忘れられないプロポーズになりそう」
「……我が婚約者よ、せっかくだから指輪をはめてもいいか?」
「うん……♡」