ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「相変わらず、お前は女のくせにうるさいヤツだ! 疑うのはいいが、証拠はどこにあるんだ? まさか、証拠もなしに俺を牢屋にぶち込もうなんて考えているんじゃないだろうな?」
唇をゆがませて笑うエリックに、サクラは唇を噛む。容疑者として疑わしいというところまでは調べがついているものの、まだハッキリとした証拠は掴んでいないらしい。
しばらく緊迫した両者の睨みあいが続くなか、居心地悪そうな顔をしてディルの陰に隠れていたエミが、急にハッとした顔をした。
「あっ、あれ……。そこの人! 昨日、街でぶつかった時に手帳落とした人じゃん!」
エミの視線の先には、エリックの護衛として控える痩せぎすの男がいた。エミの顔を凝視した男は、ややあって面食らった顔をする。
「……あの時のやたらの派手な女がなぜここに……。い、い、いや、人違いだ! そうに決まっている!」
「いやいや、たぶん間違いないって! こんなとこで会えるなんて超ラッキーじゃん! はい、これが落とした手帳返すね」
唇をゆがませて笑うエリックに、サクラは唇を噛む。容疑者として疑わしいというところまでは調べがついているものの、まだハッキリとした証拠は掴んでいないらしい。
しばらく緊迫した両者の睨みあいが続くなか、居心地悪そうな顔をしてディルの陰に隠れていたエミが、急にハッとした顔をした。
「あっ、あれ……。そこの人! 昨日、街でぶつかった時に手帳落とした人じゃん!」
エミの視線の先には、エリックの護衛として控える痩せぎすの男がいた。エミの顔を凝視した男は、ややあって面食らった顔をする。
「……あの時のやたらの派手な女がなぜここに……。い、い、いや、人違いだ! そうに決まっている!」
「いやいや、たぶん間違いないって! こんなとこで会えるなんて超ラッキーじゃん! はい、これが落とした手帳返すね」