ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
そう言って、エミはポケットから古びた手帳を取り出した。ボヤ騒ぎの時に男がぶつかった際に落としたものだ。落とし物としてあとで憲兵に渡せるよう、エミはとりあえず持ち歩いていたのだ。
ロイが呆れた顔をする。
「エミ嬢、君の親切なところは美徳だけど、今ここでする話では……」
しかし、その手帳を見たとたん、エリックが真っ青になった。
「お、おい、どういうことだドワイト! なんであの手帳をあの女が持っているんだよ!?」
「第一王子様! それはその、ちょっとした手違いがあったようでして……」
ドワイトと呼ばれた痩せぎすの男は、口ごもる。明らかに焦った様子だ。
異変に気づいたロイが、エミの手元にある手帳を見て、ようやくハッとした顔をした。
「エミ嬢、その手帳についた紋章は、サンクトハノーシュ王国の王家の者だけが使用できるものだ。これをどこで拾ったのか、詳しく説明できるか?」
ロイが呆れた顔をする。
「エミ嬢、君の親切なところは美徳だけど、今ここでする話では……」
しかし、その手帳を見たとたん、エリックが真っ青になった。
「お、おい、どういうことだドワイト! なんであの手帳をあの女が持っているんだよ!?」
「第一王子様! それはその、ちょっとした手違いがあったようでして……」
ドワイトと呼ばれた痩せぎすの男は、口ごもる。明らかに焦った様子だ。
異変に気づいたロイが、エミの手元にある手帳を見て、ようやくハッとした顔をした。
「エミ嬢、その手帳についた紋章は、サンクトハノーシュ王国の王家の者だけが使用できるものだ。これをどこで拾ったのか、詳しく説明できるか?」