ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「な、なにぃ!? 婚約破棄!? そ、そんなもの、俺は合意した覚えはない!」
「あら、エリック様からはすでにサインいただいておりますわよ。ほら」
アレキセーヌは隠し持っていた一枚の紙を取り出した。その紙は「第一王子エリックとアレキセーヌの婚約破棄を認める」という、教会が発行する正式な契約書だった。エリックの署名もばっちりある。
エリックはガタガタと震えだした。
「う、嘘だ、そんな……!」
「殿下、私たちの関係はもうおしまいなんです。ということで、これからはわたくしたちは晴れて赤の他人! わたくしはもう、子供っぽい荒唐無稽なわがままにつきあったり、さして面白くもない冗談に作り笑いをしなくてもいいんですの!」
アレキセーヌは晴れやかに呵々大笑した。よほど鬱憤がたまっていたらしい。
一方エリックはといえば、へなへなとその場に座り込んだ。これまで頼りにしてきたアレキセーヌから、あっさり見捨てられたのだ。無理もない。
「アレキセーヌ……。お前は、ずっと俺に従順だった。それなのに、なぜだ? お前に何があったんだ……」
「あら、エリック様からはすでにサインいただいておりますわよ。ほら」
アレキセーヌは隠し持っていた一枚の紙を取り出した。その紙は「第一王子エリックとアレキセーヌの婚約破棄を認める」という、教会が発行する正式な契約書だった。エリックの署名もばっちりある。
エリックはガタガタと震えだした。
「う、嘘だ、そんな……!」
「殿下、私たちの関係はもうおしまいなんです。ということで、これからはわたくしたちは晴れて赤の他人! わたくしはもう、子供っぽい荒唐無稽なわがままにつきあったり、さして面白くもない冗談に作り笑いをしなくてもいいんですの!」
アレキセーヌは晴れやかに呵々大笑した。よほど鬱憤がたまっていたらしい。
一方エリックはといえば、へなへなとその場に座り込んだ。これまで頼りにしてきたアレキセーヌから、あっさり見捨てられたのだ。無理もない。
「アレキセーヌ……。お前は、ずっと俺に従順だった。それなのに、なぜだ? お前に何があったんだ……」