ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
エリックは魂が抜けたような声で言う。アレキセーヌはちょっとだけ考えて、答える。
「とあるお方が、わたくしに素敵なアドバイスをくださいましたの」
アレキセーヌはちらりとエミをみる。当のエミは、急にアレキセーヌと目が合って、「えっ、なーに?」と不思議そうな顔をする。
アレキセーヌは自嘲気味にふっと笑って目を伏せた。
「もちろん、今回の件に関してわたくしに非がないとは言えませんわ。エリック様が間違った方向に進んでいることに唯々諾々と従うばかりで、この事件を止められなかった私にも、責任の一端はありますから……」
それまで黙っていたロイが、口を開いた。
「アレキセーヌ嬢、顔をあげてほしい。君が今までしたことは確かに間違ったことだったかもしれないが、君が事前にエリック兄さんの企てを告発してくれたおかげで、すぐに街に衛兵たちを配備できた。そのおかげで、被害は最小限で済んでいる。情状酌量の余地はあるだろう」
「……! 寛大なお心に感謝いたします」
「それで父上、今回の一件はどうしましょうか?」
「とあるお方が、わたくしに素敵なアドバイスをくださいましたの」
アレキセーヌはちらりとエミをみる。当のエミは、急にアレキセーヌと目が合って、「えっ、なーに?」と不思議そうな顔をする。
アレキセーヌは自嘲気味にふっと笑って目を伏せた。
「もちろん、今回の件に関してわたくしに非がないとは言えませんわ。エリック様が間違った方向に進んでいることに唯々諾々と従うばかりで、この事件を止められなかった私にも、責任の一端はありますから……」
それまで黙っていたロイが、口を開いた。
「アレキセーヌ嬢、顔をあげてほしい。君が今までしたことは確かに間違ったことだったかもしれないが、君が事前にエリック兄さんの企てを告発してくれたおかげで、すぐに街に衛兵たちを配備できた。そのおかげで、被害は最小限で済んでいる。情状酌量の余地はあるだろう」
「……! 寛大なお心に感謝いたします」
「それで父上、今回の一件はどうしましょうか?」