ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
聖女、認められる!
最後の切り札であるエミに見捨てられたエリックは、「そんな……」と呟く。ほとんど茫然自失の状態だ。
「聖女エミ、お前はいつだって俺を助けてくれたじゃないか……。それは、俺のことが好きだったからじゃないのか……? 一度くらい捨てた程度で、こんなにもあっさり俺を見捨てるなんて……」
エリックは呟くようにそう言ったが、もはや誰の耳にも彼の言葉は届かない。
こうして、野望が粉々に砕け散ったエリックは、衛兵たちに引きずられるように王の間から去っていった。
第一王子のエリックとその一派が去ったあと、王の間はしばらくざわついた。水面下で常に火花を散らしていた王子たちの王権争いが、あっけなく決着がついたのだ。無理もない。
ロイがテーブルに手をついて、おもむろに立ち上がり、エミに目を向けた。
「……王権争いの被害が最小限ですんだのは、すべて聖女エミの勇気ある行動のおかげだ。この国を代表して感謝の意を示したい。皆も、エミ嬢に最大限の敬意を」
「聖女エミ、お前はいつだって俺を助けてくれたじゃないか……。それは、俺のことが好きだったからじゃないのか……? 一度くらい捨てた程度で、こんなにもあっさり俺を見捨てるなんて……」
エリックは呟くようにそう言ったが、もはや誰の耳にも彼の言葉は届かない。
こうして、野望が粉々に砕け散ったエリックは、衛兵たちに引きずられるように王の間から去っていった。
第一王子のエリックとその一派が去ったあと、王の間はしばらくざわついた。水面下で常に火花を散らしていた王子たちの王権争いが、あっけなく決着がついたのだ。無理もない。
ロイがテーブルに手をついて、おもむろに立ち上がり、エミに目を向けた。
「……王権争いの被害が最小限ですんだのは、すべて聖女エミの勇気ある行動のおかげだ。この国を代表して感謝の意を示したい。皆も、エミ嬢に最大限の敬意を」