ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「ええっ、あたしは当たり前のことしただけだよぉ!」
急に注目されたエミは、両手をブンブンとふりながら後じさりする。今にも部屋を去ってしまいそうな勢いだ。しかし、隣にいたディルがエミを手首をがっちり掴んでそれを阻んだ。
ディルはエミの耳元で「胸を張れ」と優しくささやく。
「いまにも爆発しそうな魔晶石につっこんだのは、勇気のある行動だ。当たり前ではない。自分を卑下せず、胸を張って称賛を受け取れ。お前にはその権利がある。ほら、前を見てみろ」
「う、うん……」
おそるおそる貴族たちに目を向けたエミは、一瞬目を見張った。
「聖女エミよ、ありがとうございます!」
「貴女はこの国の英雄です!」
貴族たちは口々にエミを称賛する。
エミに向けられる視線は、かつての冷たいものではない。感謝と尊敬のまなざしだ。エミを「バケモノ」と蔑む者は、もういない。
異世界にきてからというもの、その強い魔力で人々に恐れられながらも王国を救い続けたエミは、ようやく人々に認められたのだ。
エミは両手を頬にあてた。
「や、やば……! こんなに褒めてもらったら、あたしちょっと調子に乗っちゃいそう」
急に注目されたエミは、両手をブンブンとふりながら後じさりする。今にも部屋を去ってしまいそうな勢いだ。しかし、隣にいたディルがエミを手首をがっちり掴んでそれを阻んだ。
ディルはエミの耳元で「胸を張れ」と優しくささやく。
「いまにも爆発しそうな魔晶石につっこんだのは、勇気のある行動だ。当たり前ではない。自分を卑下せず、胸を張って称賛を受け取れ。お前にはその権利がある。ほら、前を見てみろ」
「う、うん……」
おそるおそる貴族たちに目を向けたエミは、一瞬目を見張った。
「聖女エミよ、ありがとうございます!」
「貴女はこの国の英雄です!」
貴族たちは口々にエミを称賛する。
エミに向けられる視線は、かつての冷たいものではない。感謝と尊敬のまなざしだ。エミを「バケモノ」と蔑む者は、もういない。
異世界にきてからというもの、その強い魔力で人々に恐れられながらも王国を救い続けたエミは、ようやく人々に認められたのだ。
エミは両手を頬にあてた。
「や、やば……! こんなに褒めてもらったら、あたしちょっと調子に乗っちゃいそう」