ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
国王はエミのVサインに「元気があってよろしい」と二、三度頷くと、少しだけそわそわと手をさまよわせた。
「ところで、聖女はソーオン伯のどこが良かったのか一応聞いてもよいか? エリックのプロポーズを断るほど、その男がいいのか? いやなに、いかんせんソーオン伯は有能であっても、神経質でなにかと口うるさい部類の男だ。お前さんはなにか勘違いしていないかと……」
「陛下!」
国王がみなまで言う前にものすごい剣幕でディルが怒鳴る。国王は「この話はまた今度しようぞ!」とだけ言うと、とっとと退散してしまった。
国王が退室したことで、会議はお開きになったため、大多数の貴族たちもざわめきながら部屋を出ていく。
ディルは隣にいるエミに思いっきり苦い顔をしてみせた。
「おい、あの様子だと、近い将来お前は国王の昼食会に呼び出され、根掘り葉掘り聞かれることになるぞ。陛下は他人の恋愛話がとにかく好きで、やたらと首を突っ込みたがる悪癖がある。どうしようもないゴシップ好きだからな」
「なるほどね、王様って恋バナすきなんだ~! 意外だけど親近感もっちゃう。もしかしたら、けっこう仲良くなれるかも」
「ところで、聖女はソーオン伯のどこが良かったのか一応聞いてもよいか? エリックのプロポーズを断るほど、その男がいいのか? いやなに、いかんせんソーオン伯は有能であっても、神経質でなにかと口うるさい部類の男だ。お前さんはなにか勘違いしていないかと……」
「陛下!」
国王がみなまで言う前にものすごい剣幕でディルが怒鳴る。国王は「この話はまた今度しようぞ!」とだけ言うと、とっとと退散してしまった。
国王が退室したことで、会議はお開きになったため、大多数の貴族たちもざわめきながら部屋を出ていく。
ディルは隣にいるエミに思いっきり苦い顔をしてみせた。
「おい、あの様子だと、近い将来お前は国王の昼食会に呼び出され、根掘り葉掘り聞かれることになるぞ。陛下は他人の恋愛話がとにかく好きで、やたらと首を突っ込みたがる悪癖がある。どうしようもないゴシップ好きだからな」
「なるほどね、王様って恋バナすきなんだ~! 意外だけど親近感もっちゃう。もしかしたら、けっこう仲良くなれるかも」