ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
この数ヶ月ですっかりエミのお茶友達になってしまった国王はがっくりと肩を落とす。どうやら、国王の言う「重要案件」とは、エミを首都に引き留めることだったらしい。
初めのうちはエミのことを危険人物とみなしていた国王だったが、今ではすっかり考えを改めている。
そもそも、仕事ができても浮ついた話が一切なかったディルの婚約者であるエミを、ゴシップ好きな国王が放っておく訳がなかった。根掘り葉掘り色々なことを聞こうと、何度かお茶会をしているうちに、国王とエミは意気投合してしまったのだ。
国王はしょんぼりと肩を落とす。
「何度も話すが、エリックの話に惑わされず、もっと早くお前と話しておくべきじゃった。……そうじゃ! いっそガシュバイフェンを首都にするかの! さすればエミとも毎日会えるうえ、ソーオン伯もこき使えるしことじゃし、名案……」
「却下です」
国王の言葉を遮って、エミの隣に立つディルは真顔で答える。エミは隣で「即答じゃん」と手を叩いて爆笑した。
初めのうちはエミのことを危険人物とみなしていた国王だったが、今ではすっかり考えを改めている。
そもそも、仕事ができても浮ついた話が一切なかったディルの婚約者であるエミを、ゴシップ好きな国王が放っておく訳がなかった。根掘り葉掘り色々なことを聞こうと、何度かお茶会をしているうちに、国王とエミは意気投合してしまったのだ。
国王はしょんぼりと肩を落とす。
「何度も話すが、エリックの話に惑わされず、もっと早くお前と話しておくべきじゃった。……そうじゃ! いっそガシュバイフェンを首都にするかの! さすればエミとも毎日会えるうえ、ソーオン伯もこき使えるしことじゃし、名案……」
「却下です」
国王の言葉を遮って、エミの隣に立つディルは真顔で答える。エミは隣で「即答じゃん」と手を叩いて爆笑した。