ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「……あたし、初めてガシュバイフェンに行ったとき、本当は不安だった。でも、ハクシャクと会った時から、全部が変わっちゃった。毎日ハッピーで最高で、夢みたいに幸せ! これも全部、ハクシャクのおかげだよぉ♡」
「お前はまた、私を喜ばすようなことを……」
「えへへ、喜んじゃった? ハクシャクのそーゆー素直なとこ、マジできゃわたんですこすこのすこ~♡」
エミはディルの腕をつつく。ディルは「人前だぞ」と注意はするものの、まんざらでもなさそうだ。相変わらず馬鹿ップルっぷりは絶好調である。
魔術師たちの詠唱も終盤にさしかかっていた。そろそろ転移魔法が発動する頃だ。エミは軽く咳払いするとまっすぐ前を見て、見送りに来た人々に大きく手を振った。
「じゃあ、みんなまたね~! なにかあったら連絡よろぴ♡」
じゃ、と言いつつピースサインをバシッと決めると、聖女エミの足元にある魔法陣が強く光り輝いた。
「あたし、いっちょ田舎でバイブスあげあげしてくるね~!」
「おい、バイブスあげあげとは、具体的になにをする気だ?」
生真面目な質問を最後に、ふたりは転移魔法でサンクトハノーシュ王国の辺境の地、ガシュバイフェンに飛んでいった。
「お前はまた、私を喜ばすようなことを……」
「えへへ、喜んじゃった? ハクシャクのそーゆー素直なとこ、マジできゃわたんですこすこのすこ~♡」
エミはディルの腕をつつく。ディルは「人前だぞ」と注意はするものの、まんざらでもなさそうだ。相変わらず馬鹿ップルっぷりは絶好調である。
魔術師たちの詠唱も終盤にさしかかっていた。そろそろ転移魔法が発動する頃だ。エミは軽く咳払いするとまっすぐ前を見て、見送りに来た人々に大きく手を振った。
「じゃあ、みんなまたね~! なにかあったら連絡よろぴ♡」
じゃ、と言いつつピースサインをバシッと決めると、聖女エミの足元にある魔法陣が強く光り輝いた。
「あたし、いっちょ田舎でバイブスあげあげしてくるね~!」
「おい、バイブスあげあげとは、具体的になにをする気だ?」
生真面目な質問を最後に、ふたりは転移魔法でサンクトハノーシュ王国の辺境の地、ガシュバイフェンに飛んでいった。